Contentsコンテンツ
契約法務
Contract――――
印紙税法|「人材紹介契約書」の印紙税について解説~第2号・第7号・請負と成果完成型委任の区別など
今回は、印紙税法ということで、人材紹介契約書の印紙税について見てみたいと思います。 人材紹介契約書(有料職業紹介基本契約書など)の印紙税については、結論からいうと、印紙税が課されない不課税文書であり、収入印紙を貼る必要はありません。本記事では、法令や基本通達などに直接的な根拠があるかどうかや、どのような法理に裏付けられているかを検討していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 基本通達や問答による直接的な根拠の有無 まず、基本通達や印紙問答(質疑応答事例など) ...
業務委託契約書|権利は誰が持つ?「知的財産権の帰属」条項を解説~譲渡型と許諾型・特掲事項・人格権不行使など
今回は、業務委託契約書ということで、知的財産権の帰属に関する条項を見てみたいと思います。 業務委託契約で成果物を受け取っても、その知的財産権が自動的に委託者に移転するわけではありません。著作権や特許の帰属を明確にしておかないと、思わぬトラブルにつながる可能性があります。本記事では、契約書で押さえるべき注意点を整理します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 知的財産権の帰属 業務委託の成果物に関するIPは、 特許権等の産業財産権 著作権 営業秘密・ノウハウ など多層 ...
法令用語の基本|法令用語と契約用語の関係
今回は、法令用語ということで、法令用語と契約用語の関係について書いてみたいと思います。 契約書を読み書きする際には、法令用語などのいわゆる法制執務(法令の書き方・作り方に関する実務的な知識を集めたジャンル)をざっと見ておいた方がいいんですが、なぜそう思うのか?という理由になります。 結論からいうと、契約書は法令を真似てつくっているものなので、法令をつくるときの基本知識が必要ということなのですが、他方、法令そのものではないのであまり縛られ過ぎる必要はない、という話です。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、 ...
法令用語の基本|「係る」と「関する」の意味と違い
今回は、法令用語ということで、「係る」と「関する」を見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 本記事では、法律的な文章でよく見かけて何となく使っている「係る」は、どういう意味なのか?を確認してみたいと思います。「関する」との対比です。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人に ...
法令用語の基本|「削る」「改める」「加える」の使い方(条文の改正手法)
今回は、法令用語ということで、「削る」「改める」「加える」の使い方について見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 「削る」「改める」「加える」は一部改正法で使われる法令用語ですが、契約書でも、修正・変更覚書などを作成するときに役に立つケースがありますので、取り上げてみたいと思います。 ではさっ ...
契約の一般条項|契約書の「チェンジ・オブ・コントロール条項(COC条項)」について解説
今回は、契約の一般条項を勉強しようということで、チェンジ・オブ・コントロール条項について見てみたいと思います。 ※「契約の一般条項」というのは、ここでは、いろんな契約に共通してみられる条項、という意味で使っています ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 チェンジ・オブ・コントロール条項とは チェンジ・オブ・コントロール条項(COC条項)とは、支配権の移動に関する条項のことです。 例えば、取引相手方が競合他社に買収されるとか、支配権の移動により取引相手方の信用が低下する ...
コンプライアンス法務
Compliance―――――――
ステマ規制|不当表示の該当要件①「広告性」のポイントを解説
今回は、広告法務ということで、ステマ規制における不当表示該当要件の1つめ(事業者の表示であること)について見てみたいと思います。 本記事では、世の中に存在するステマ関連のルール全般ではなく、景品表示法上の不当表示として新たに指定されたステマ告示のことを、ステルスマーケティング規制(ステマ規制)と表記しています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 事業者の表示であること(広告性) ステマ告示では、ステマ表示を 事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示 ...
独占禁止法を勉強しよう|不公正な取引方法(全体像)
今回は、独占禁止法を勉強しようということで、不公正な取引方法の禁止の全体像について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 不公正な取引方法の禁止 不公正な取引方法というのは、競争を実質的に制限するとまではいえないが、何らかの形で競争を妨げる行為のことです。競争を阻害するおそれがない場合には、通常の取引行為として適法に行うことができるものを含んでいます。 ただ、競争の実質的制限と公正競争阻害性は、実際にはそのボーダーラインが明確ではなく個別的な判断 ...
取適法解説|有償支給トラブルを防ぐ「4条明示」~品名から決済方法までの正しい書面化ポイント
製造委託などの実務において広く行われている原材料や部品の有償支給ですが、取適法では、この有償支給材を用いた取引において、原材料等の対価の早期決済は禁じられています(法5条2項1号)。 この規制を遵守し、適法な決済フロー(見合い相殺など)を正しく運用するためには、取引の入り口である発注段階、すなわち4条明示(発注内容等の明示義務)において、支給材に関する取り決めを明確にしておくことが重要です。 本記事では、有償支給取引を行う際に発注書等へ記載すべき必須項目と、実務上特に注意すべき決済の期日及び方法の具体的な ...
強調表示と打消し表示|打消し表示の表示内容
今回は、広告法務ということで、打消し表示の表示内容について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 打消し表示の表示内容(打消し表示留意点 第3) 日常生活でもよく見かけますが、広告中で例えば「10 時間効果が持続!!」のような断定的表現や目立つ表現を使って商品の内容を強調した表示をしつつ、「結果には個人差があります」といった注意書きを付している場合があります。 この場合の、強調された広告表示を強調表示といい、付されている注意書きを打消し表示と呼び ...
取適法解説|自社の取引は対象?適用される「取引の内容」(5つの取引類型)の基本
今回は、中小受託取引適正化法(取適法)ということで、適用対象となる取引の内容について見てみたいと思います。 法律の適用対象になるかどうかを判断する基準は、大きく分けて事業者の規模(資本金・従業員数)と取引の内容の2つですが、本記事は、後者の取引の内容について全体像を解説します。 取適法は、立場の格差から濫用が行われがちな取引のパターンを括り出し、適用対象となる受託取引を全部で5つの類型に分類しています。旧下請法から取適法への法改正で新たに追加されたもの(特定運送委託)もあるため、これまで自社は関係ないと思 ...
資金決済法|「第三者型前払式支払手段」と登録について解説~登録申請事由・登録拒否事由など
今回は、資金決済法ということで、前払式支払手段のうち第三者型前払式支払手段と登録について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 第三者型前払式支払手段とは(法3条5項) 第三者型前払式支払手段とは、前払式支払手段のうち、発行者以外の第三者(加盟店)に対しても利用できるもののことです。 定義としては、発行者に対してのみ・・利用できる「自家型」以外・・のもの、という書きぶりになっています。 ▽法3条5項 5 この章において「第三者型前払式支払手段」と ...
コーポレート法務
Corporate―――――
組織再編|吸収合併における「株主総会決議」と略式・簡易合併について解説
今回は、組織再編ということで、吸収合併の手続のうち、株主総会決議と略式・簡易合併(株主総会決議が不要となる場合)について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 吸収合併契約承認の株主総会決議 吸収合併契約を締結した後、通常、株主総会決議で承認する必要があります。 これは原則としていわゆる特別決議になります(会社法309条2項12号)。特別決議とは、議決権の過半数を有する株主が出席し、そのうち3分の2以上の賛成を得る必要がある決議です。 ▽法309 ...
SPC法務|SPCと倒産隔離について解説~オリジネーターからの隔離・SPC自体の倒産防止
今回は、SPC法務ということで、倒産隔離について見てみたいと思います。 倒産隔離自体はSPV全般で出てくる言葉ですが、本記事では会社型SPV(=SPC)における倒産隔離を取り上げて解説していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 SPCと倒産隔離 倒産隔離というのは、SPVにおいて対象資産そのものに関するリスク以外のリスクを投資家に負わせないための仕組みのことです。英語ではBankruptcy Remotenessになります。 SPCの場合でいうと、 対象資産 ...
ファンド法務|投資事業有限責任組合におけるパススルー課税の内容を解説~メリットとリスク・LPAの条項設計など
今回は、ファンド法務ということで、投資事業有限責任組合におけるパススルー課税について見てみたいと思います。 LPS(投資事業有限責任組合)をはじめとする投資ファンドにおいて、パススルー課税(構成員課税)は、投資効率を最大化するための最も重要な税務メリットです。 しかし、そこで出てくる利益が現実に分配されていなくても、組合員に課税されるというルールは、初めてファンド投資に触れる方にとっておそらく理解しづらく、しかし実際上は投資家の資金繰り(キャッシュフロー)リスクに結びつく重要な論点です。 本記事では、この ...
M&A法務|株式譲渡契約(SPA)における「ファイナンス・アウト条項」を解説
今回は、M&A法務ということで、株式譲渡契約(SPA)のうちファイナンス・アウト条項について見てみたいと思います。 ※株式譲渡契約のSPAというのは、Stock Purchase Agreementの略です ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 ファイナンス・アウト条項とは ファイナンス・アウト(Finance-out)とは、M&A(SPAでいうと株式譲渡)の代金支払いを資金調達によって行おうとしているケースで、その資金調達がうまくいかなかったときに買 ...
組織再編|新設分割における「債権者保護手続」(異議申述)を解説~公告・催告・異議申述期間など
今回は、組織再編ということで、新設分割の手続のうち債権者保護手続について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 債権者保護手続とは 新設分割における債権者保護手続とは、要するに、分割会社の債権者が分割に異議を述べる手続です。 つまり、債権者からすれば、会社分割による包括承継によって、自らの承諾なく設立会社に債務が承継される(=債務者が変更されてしまう)ことになり、債務の引当てとなる責任財産に大きな変動が生じる可能性があります。 そこで、会社法では ...
2024年相次いだインサイダー取引ニュース(取引所社員等)
ここ最近(2024年)、インサイダー取引に関するニュースが立て続けにありました。 何というか血の通ってないコメントになってしまいますが、規制をみるときのお手本になりそうな一連の事件だったので、本記事では、これらを題材にインサイダー規制の内容をさらっと見てみたいと思います。 ※本記事のうち「告発」と「公判」の部分は順次追記しています 相次いだインサイダー取引ニュース3選 最近相次いだインサイダー取引ニュースですが、主なものは以下の3つかと思います。 関連ニュース 裁判官をインサイダー取引容疑で強制調査 金融 ...
Other Contentsその他のコンテンツ

02
裁判業務
法律コンテンツのうち裁判業務でよく使うような領域の話を取り上げ、一般民事(個人向け)に関する記事としてまとめています。
誹謗中傷への法的対処って?
クソリプという言葉とともに、誹謗中傷への法的措置が話題に上ることが増えてきましたね。 管理人も対処したことがありますが(法律事務所と企業内の両方)、法的対処の流れについて簡単な記事にしてみました。 ※本記事は2020年1月23日作成の記事で、その後法改正がされています 法的対処は2段階を経る 加害者の特定、つまり住所氏名の開示に至るまでには、2段階あって、 ①書き込みからIPアドレスを特定(=媒体に開示請求)②IPアドレスから住所・氏名を特定(=プロバイダに開示請求) となります。 ①はわりと簡単ですが、 ...
発信者情報開示制度の改正論|11月最終取りまとめ案
ネット誹謗中傷の問題に関して、発信者情報開示制度の改正論が引き続き注目されていますが、総務省の「発信者情報のあり方研究会」から、先日、11月を目途と言われていた最終取りまとめの案が出されていました。 ニュースとしては、たとえばこちら。 ▽ネット中傷、訴訟しなくても投稿者を開示 総務省が検討|朝日新聞デジタルhttps://www.asahi.com/articles/ASNCD6G17NCDULFA018.html 最終とりまとめ(案)の原文はこちらから。 ▽発信者情報開示の在り方に関する研究会(第10回 ...
情報発信メディアでよく見る「○○大学」の名称使用と知っておくべき法律
YouTubeとか見てると、自分のメディアの名称に「〇〇大学」ってつけてる方がけっこう多いですよね。 これ、実は関連する法律があるんですが、ご存じでしょうか。簡単な記事にしてみました。 「〇〇大学」という名称の動画 最近よく見かけますよね。人気Youtuberの方々の「○○大学」という名称の動画。(○○○◇◇◇◇さんとか、△△△☆☆☆さんとか。自分もよく見てます。ほぼ付けっ放しで笑) こういった「○○大学」っていう名称を使うにあたって、一応気にしておくべき法律があるのですが、それは何でしょうか? それは、 ...
03
時事・コラム
法律に関する時事ネタやニュースの記事、徒然に思いついた法律コラムなどをまとめています。

札幌地判令和2年8月18日|アパマン爆発事故事件判決
アパマン爆発事故事件の判決が出たというのが、今日、ニュースになっていました。 ニュースとしては、たとえば以下のとおり。 ▽スプレー爆発で元店長有罪 札幌地裁「予見できた」|産経ニュースhttps://www.sankei.com/article/20200818-5PAMGK557ZJUHEE7BYTHLWINDI/ 重過失の罪であること 罪名は、「重過失傷害罪」と「重過失激発物破裂罪」のようです。 つまり、 重過失傷害罪→人にケガをさせた部分 重過失激発物破裂罪→建造物やそれ以外の物を壊した部分 をそれ ...
「狭義の○○」と「広義の○○」って何? 教科書の最初のページで迷子にならないために
法学部の教科書を開くと、最初の方(総論)でよく出てくるフレーズがあります。「狭義の○○」と「広義の○○」という、法律の名前の説明です。 狭義(きょうぎ)の刑法とは刑法典を指し、広義(こうぎ)の刑法とは犯罪と刑罰に関する法規範の総体を指す…… 正直、「どっちも刑法じゃないか! なぜわざわざ使い分けるの?」と思いませんか? 商法でも同じような説明が続き、無味乾燥で眠くなってしまう学生もいるかもしれません。 しかし、この使い分けは、法律家として会話をする上で避けては通れない言葉の定義(作法)なのです。今回は、こ ...
「多数意見」「反対意見」ってどういう意味?
法律系のニュースを見ていると、ネットニュースとかでも、「多数意見」とか「反対意見」などでこういう内容が書かれている、という部分を目にすることがあるかと思います。 今回は、これ何なの?という話をしてみたいと思います。 最高裁判所の意見の種類 最高裁判所の意見というのは、大きく分けて、「多数意見」と「個別意見」の2つに分かれます。 多数意見 「多数意見」というのは、裁判体全体の結論で、いわゆる判決主文でこうこうとか、判決の理由でこうこうって書いているもの、裁判の本体みたいな感じですね。 それが「多数意見」、結 ...

04
転職・開業
弁護士の転職に関する記事をまとめています。インハウス転職後の話や、弁護士像、開業トピックなども。
インハウスローヤーはおもしろくない?|消極的〇〇の話
最近Twitter等を見ていると、インハウスをやっている人はみなつまらないと言っているとか、充実感を感じていないとか、面白くないと言っている、という評をわりとよく見かけます。 世間的にはそういうもんなんだ…と思ったので、これとはまたちょっと違う個人的意見を書いてみたいと思います。 インハウスローヤーはおもしろくない? 管理人はインハウスを面白いと思っているので感覚的によくわからないですし、実際インハウスが面白くないというのを直接聞いたことがないのでよくわからないものの、こういう評を見かけたときにまず思った ...
【弁護士の転職】面接の準備③|会社情報の調査
今回は、弁護士の転職活動ということで、面接準備のうち、会社情報の調査について解説してみたいと思います。 転職活動は他にもいろいろ忙しいなかでやっていることが多いでしょうし、応募先のリサーチはいかに短い時間で効率よく大事な情報を見ていくかが鍵になるかと思います。 ではさっそく見ていきましょう。 会社情報の調査のタイミング 応募の際に会社情報についてはざっと見ていると思いますが、応募の段階、つまり書類選考をパスするかどうかわからない段階では、それほど詳細に見ていない場合が多いと思います(少なくとも管理人はそう ...
【弁護士の転職】インハウスローヤーのメリット・デメリット
巷にはインハウスローヤーのメリットとかデメリットを書いたネット記事がいくつかあるみたいなので、今回は、それについて書いてみたいと思います。 とはいえ、メリット・デメリットというより、管理人としては、インハウスと外部弁護士は、対比的(対照的)というか、対になっているみたいな側面を感じることがあるんですよね。 なので、一概にどちらがいいというものではないかなと思っているので、基本的には好みの問題という感じになります。 規模感が違う 企業も規模によりますし、法律事務所(以下「事務所」)も規模によるわけなので一概 ...
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イソ弁・インハウスローヤー(企業内弁護士)・独立開業など色々やってきた管理人が、いち法律職として見てきた景色を綴るブログです。法律業務の知識や転職経験などをできるだけわかりやすくアウトプットしています。
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