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契約法務
Contract

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契約書本文 法制執務

法令用語の基本|「前」「次」「同」の使い方

今回は、法令用語ということで、「前」「次」「同」を見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 「前」「次」「同」はいわゆる指示語で、若干使い方にクセがありますが、知っていると便利です。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「前」の使い方 「前条」など 「前」 ...

契約書本文 法制執務

法令用語の基本|枝番号と削除の使い方(条文の改正手法)

今回は、法令用語ということで、枝番号と削除の使い方について見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 枝番号と削除は、条や号を途中に挿入したり削除したりするときに、他の番号を動かさないようにするテクニックです。契約書でも、知っていると役に立つことがあります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下 ...

契約書本文 法制執務

法令用語の基本|「係る」と「関する」の意味と違い

今回は、法令用語ということで、「係る」と「関する」を見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 本記事では、法律的な文章でよく見かけて何となく使っている「係る」は、どういう意味なのか?を確認してみたいと思います。「関する」との対比です。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人に ...

契約書本文 法制執務

法令用語の基本|法令用語と契約用語の関係

今回は、法令用語ということで、法令用語と契約用語の関係について書いてみたいと思います。 契約書を読み書きする際には、法令用語などのいわゆる法制執務(法令の書き方・作り方に関する実務的な知識を集めたジャンル)をざっと見ておいた方がいいんですが、なぜそう思うのかという理由になります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 Point1:出発点は「見て真似る」 法令の書き方と契約の書き方の関係というのは、そもそも契約書ってどう書けばいいのか?という素朴な疑問がスタートなんだ ...

契約書本文 法制執務

法令用語の基本|「することができる」と「しなければならない」

今回は、法令用語ということで、「することができる」と「しなければならない」の意味を取り上げてみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「することができる」の意味 「することができる」は権利 法令用語としての「することができる」 ...

グループガバナンス 契約一般

グループガバナンスと法務|取引先管理と契約ワークフロー

今回は、グループガバナンスと法務ということで、取引先管理と、契約ワークフロー(以下「契約WF」)について見てみたいと思います。 これは特に企業グループにおける管理体制に限った話ではないですが(一社単位でも普通に必要)、グループでの管理体制を考える際にテーマになることもあるかと思いますので、ここで見てみます。また、管理人の個人的見解です。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 取引先管理 取引先管理の要点は、 法人の実在性の確認 与信審査 反社チェック の3点にまとめる ...

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コンプライアンス法務
Compliance

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犯罪収益移転防止法

犯罪収益移転防止法|取引時確認-顧客等が国や上場会社等の場合

今回は、犯罪収益移転防止法ということで、取引時確認のうち、顧客が国や上場会社等の場合について見てみたいと思います。 犯収法4条5項になりますが、条文が非常に読みにくくて読み飛ばしてしまいがちなところだと思うので、その辺も含めて本記事で見てみます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字や下線などは管理人によるものです。 顧客が国や上場会社等の場合(法4条5項) 結論だけ先に言ってしまうと、顧客が国や自治体や上場会社の場合は、法人に関する取引時確認が不要とされています。 つまり、普通は、法人に関する取引時確認と ...

広告法務

広告法務|適正な比較広告の要件

今回は、広告法務ということで、適正な比較広告の要件について見てみたいと思います。 前の記事で比較広告のルールの全体像について書いており、その続きになります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 基本的考え方-適正な比較広告の要件(ガイドライン第2項) 消費者庁HPに掲載されている「比較広告ガイドライン」のなかで、基本的考え方として、比較広告の適法要件が記載されています。 ▽比較広告ガイドライン【2-⑴⑵】 2. 基本的考え方⑴ 景品表示法による規制の趣旨 景品表示法 ...

犯罪収益移転防止法

犯罪収益移転防止法|既に確認を行っている顧客等との取引

今回は、犯罪収益移転防止法ということで、既に確認を行っている顧客等との取引について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 既に確認を行っている顧客等との取引(法4条3項) 過去の取引の際に既に確認を行っている顧客等との取引では、通常の取引の場合は、取引時確認を省略することができます。 ▽犯収法4条3項 3 第一項の規定は、当該特定事業者が他の取引の際に既に同項又は前項(これらの規定を第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による確 ...

景品表示法

景品表示法|表示規制-有利誤認表示の全体像

今回は、景品表示法ということで、表示規制のうち有利誤認表示について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 有利誤認表示とは 有利誤認表示とは、不当表示のひとつで、要するに、価格その他の取引条件について有利性を偽る表示のことです。 消費者庁HPに、有利誤認についての簡潔な解説が載っています。 有利誤認|消費者庁HP 有利誤認表示の禁止(景表法5条2号) 有利誤認表示の禁止は、景表法5条2号に定められています。 ▽景表法5条2号 (不当な表示の禁止) ...

下請法

下請法|親事業者の禁止行為-4条2項のグループ

今回は、下請法ということで、親事業者の禁止行為のうち4条2項のグループについてざっと見てみたいと思います。 下請法の適用対象になったとき、親事業者には以下のような11の禁止事項が課せられます。 【親事業者の11の禁止事項】(4条1項のグループ)①受領拒否の禁止②下請代金の支払遅延の禁止③下請代金の減額の禁止④返品の禁止⑤買いたたきの禁止⑥購入・利用強制の禁止⑦報復措置の禁止(4条2項のグループ)←本記事⑧有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止⑨割引困難な手形の交付の禁止⑩不当な経済上の利益の提供要請の禁止 ...

下請法

下請法|親事業者の禁止行為-不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止

今回は、下請法ということで、親事業者の禁止行為のうち不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止について見てみたいと思います。 下請法の適用対象になったとき、親事業者には以下のような11の禁止事項が課せられます。 【親事業者の11の禁止事項】(4条1項のグループ)①受領拒否の禁止②下請代金の支払遅延の禁止③下請代金の減額の禁止④返品の禁止⑤買いたたきの禁止⑥購入・利用強制の禁止⑦報復措置の禁止(4条2項のグループ)⑧有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止⑨割引困難な手形の交付の禁止⑩不当な経済上の利益の提 ...

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コーポレート法務
Corporate

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M&A 各種契約書

M&A法務|株式譲渡契約(SPA)-補償条項

今回は、M&A法務ということで、株式譲渡契約(SPA)のうち補償条項について見てみたいと思います。 ※株式譲渡契約のSPAというのは、Stock Purchase Agreementの略です ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 補償条項 補償(indemnification)は、契約上の義務違反や表明保証違反があった場合に、相手方の損害を填補することです。 要するにお金の問題であり、その意味では損害賠償請求と同様ですが、法的性質としては一種独特のものと考えら ...

内部通報

公益通報者保護法|公益通報の要件-通報の主体、内容、目的

今回は、公益通報者保護法ということで、公益通報の4つの要件のうち、①通報の主体、②通報の内容、③通報の目的について見てみたいと思います(④通報先の要件については次の記事にて)。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 通報の主体 通報の主体(つまり保護される人)は、 労働者:つまり、通報時現在において雇用されている人 退職者:ただし、退職後1年以内の通報に限る 役員:ただし、外部通報の場合には、原則として内部での調査是正措置を前置することが必要 となっています。 以下、 ...

組織再編

組織再編|吸収合併-株主保護手続(買取請求)

今回は、組織再編ということで、吸収合併手続のうち株主保護手続について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 株主保護手続とは 吸収合併における株主保護手続とは、要するに、反対株主の株式買取請求権のことです。 つまり、合併に反対する株主が自己の保有株式の買取りを会社に請求できる制度です。 吸収合併は、会社の基礎に重大な変更を与えることになるため(特に吸収される側の消滅会社は文字通り消滅し、消滅会社株主は通常、存続会社株主として収容されることになる) ...

法務一般 開示制度

開示制度|会社法に基づく開示-決算公告

今回は、開示制度ということで、会社法に基づく決算公告について見てみたいと思います。 これは決算情報の開示のことで、開示の時期的には、上場会社でいうところのいわば継続開示にあたります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 決算公告(法440条1項) 株式会社は、定時株主総会の終結後遅滞なく、決算の公告をしなければならないとされています(会社法440条1項)。 公告というのは、広く一般に知らせること(公衆に告知すること)、といった意味です 公告する決算の内容は、貸借対照 ...

インサイダー規制

インサイダー取引規制|会社関係者の禁止行為-規制対象となる情報(重要事実)

今回は、インサイダー取引規制を勉強しようということで、会社関係者のインサイダー取引規制のうち規制対象となる情報について見てみたいと思います。 インサイダー取引規制には、大きく「会社関係者」と「公開買付者等関係者」に対する規制がありますが、 ① 会社関係者の禁止行為 ・規制対象となる主体 ・規制対象となる情報 ←本記事 ・規制対象となる取引② 公開買付者等関係者の禁止行為 ・規制対象となる主体  ・規制対象となる情報  ・規制対象となる取引③ ①②とも情報伝達行為・取引推奨行為の禁止 その中で、本記事は黄色 ...

組織再編

組織再編|新設分割-労働契約承継法の手続(5条協議・2条通知など)

今回は、組織再編ということで、新設分割における労働契約承継の手続について見てみたいと思います。 会社分割につき労働契約承継の特例を定めるものとして、労働契約承継法(「会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」)により規定されています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 労働契約承継法とは 最初に、労働契約承継法が何のためにあるのか?という位置づけについて確認してみます。 まず、労働契約の承継には、本来は労働者の個別の承諾が必要です(民法625条1項参照)。 ▽民 ...

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感覚でわかる営業秘密管理|秘密保持の勘所

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イソ弁・インハウスローヤー(企業内弁護士)・独立開業など色々やってきた管理人が、いち法律職として見てきた景色を綴るブログです。法律業務の知識や転職経験などをできるだけわかりやすくアウトプットしています。

動画 ‐ YouTube

動画の概要
この動画では、「特定〇〇」の一般的な用法について触れた後、犯罪収益移転防止法(マネロン防止法とでもいうべき法律)における「特定事業者」「特定業務」「特定取引」の意味について解説しています。

▼ 続きを読む

特定〇〇」は、用語の定義づけの際に使われる立法技術です(立法に際して特に創作した用語を定義する場合によく使われる。石毛正純「法制執務詳解《新版Ⅱ》」81頁等参照)。法務にも身近な例としては、「特定商取引法」や「特定電子メール法」などが挙げられます(比較的最近だと、フリーランス法の「特定受託事業者」なども)。

が、実際問題として、普通に日本語として読んだときに意味がわからない(語感から意味が浮かんでこない)というデメリットもあります。その典型のひとつが、犯罪収益移転防止法です。

この法律では、「特定事業者」「特定業務」「特定取引」というふうに、「特定〇〇」という用語が3つも出てきます。内容的には、

特定事業者は、特定業務のうち特定取引については本人確認をはじめとした取引時確認を行う義務がある”

といった内容になるのですが、普通に日本語として読んだときには全く意味がわかりません。

なので、こういうときは、ひとまず語感から意味を想像することは諦めて、「適用対象〇〇」という位の意味で捉えておいて、少し理解が進んでから「こういう意味で”特定”なんだな」という形で自分の中に落とし込むのがスムーズだと思う、という話をしています。

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