広告法務

広告法務|「No.1表示」広告ルールの全体像を解説~景表法5条・ガイドラインの概要など

2023年7月10日

今回は、広告法務ということで、No.1表示に関する広告ルールの全体像を見てみたいと思います。

ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。

メモ

 このカテゴリーでは、インハウスとしての法務経験からピックアップした、管理人の独学や経験の記録を綴っています。
 ネット上の読み物としてざっくばらんに書いており、感覚的な理解を掴むことを目指していますが、書籍などを理解する際の一助になれば幸いです。




No.1表示の意義

No.1表示の定義

No.1表示とは、「No.1」「第1位」「トップ」「日本一」のように、競争事業者との比較で自社の商品やサービスの優位性を強調する表示のことです。

つまり、ランク付けを利用して、他の事業者との比較上の優良性(=品質が良い)や有利性(=価格が安い等)を示すそうとするものといえます。

▽No.1表示報告書(2008年)第1

第1 調査の目的
 我が国では、多くの商品・サービス(以下「商品等」という。)が、各種の調査によって、その売上実績、効果・性能、顧客満足度等の各種指標に基づきランク付けされており、一般消費者向けに商品等を提供する事業者は、これらのランク付け情報を利用して、自己が供給する商品等の内容の優良性又は販売価格等の取引条件の有利性を一般消費者に訴求するために、広告等の表示物において、「No.1」、「第1位」、「トップ」、「日本一」などと強調する表示を行うことがある。…(略)…
 なお、本調査の対象とした表示とは、事業者が自ら供給する商品等について、他の競争事業者との比較において優良性・有利性を示すために「No.1」、「第1位」、「トップ」、「日本一」などと表示するものであり、本調査では、このような表示を「No.1表示」と定義している。

No.1表示のメリットと問題点

No.1表示は、それ自体が問題というわけではありません。同種の商品を比べる数値指標になり、消費者の選択や情報収集に資する有益な情報です。

ただし、そのわかりやすさと訴求力の強さから、No.1表示には、客観性と正確性が欠かせません。ここが崩れると、逆に消費者の適正な選択を妨げることになります。

▽No.1表示報告書(2008年)第4-1

1 No.1表示の意義
 No.1表示は、同種の商品等の内容や取引条件に関して比較又は差別化に資するための明確な数値指標となるものであることから、一般消費者が商品等を選択するに際して、その選択に要する時間の短縮、商品等の内容や取引条件に係る情報収集コストの削減等の効果があり、一般的には一般消費者にとっては有益な情報と位置付けられる。他方で、No.1表示は数値指標であるので、その客観性・正確性が特に重要であり、それを欠く場合には一般消費者の適正な商品等の選択を阻害するおそれがある。

【Column】日常感覚でわかる「No.1表示」の意義

 ランキング・ランク付けされているものは、やはり一般消費者から見てわかりやすいものです。管理人自身も、こういうの買ってみようかな?と思うけど、何を買っていいかわからないときなど、「とりあえずコレ買っとくか」みたいに、選択の指標になったりします。

 広告チェックの際にNo.1表示には広告ルールがあることを説明すると、「じゃあダメってことですか?」みたいな反応が返ってくることがありますが、一般消費者の選択にあたって有用性があることは認められているので、”No.1表示はダメ!”とか言われているわけではないです。

 ただ、当然、事実と異なる場合は、問題です。「実はNo.1かどうかよくわからないままNo.1表示をしている広告」とか、「何についてNo.1なのかは一見よくわからない広告」があったりすると、実際のところがわかったときは、当然、”ウソつくなよ!”とか、”紛らわしいんじゃ!”(別の買うんだったわ…)という気持ちになります。

 このように、わかりやすく訴求力が高いが、それゆえに、No.1表示について強い誘引が働き、事業者はNo.1表示をしようとしがちです。

 しかし、行き過ぎて、客観性や正確さを欠く場合は、不当表示として取り締まらなければなりません。そういうバランスの問題ということになります。

広告ルールの中心:2つの実態調査報告書

No.1表示も、他の広告表示と同じように、不当表示の禁止を定める景品表示法5条の適用を受け、これに違反した場合は、措置命令や課徴金納付命令(消費庁HPでの公表も)などの対象となり得ます。

ただ、景品表示法5条自体は抽象的な定めなので、No.1表示が具体的にどのような場合に不当表示となるのか、これだけではわかりません。

そこで、この判断基準について、2つの「No.1表示に関する実態調査報告書」がリリースされています(※基本となるのは、2008年報告書の方です)。

公表主体射程中身
2008年報告書公正取引委員会(平成20年6月13日)No.1表示全般適正な表示の2要件と、望ましい表示のあり方
2024年報告書消費者庁(令和6年9月26日)第三者の主観的評価を指標とするNo.1表示と、高評価%表示主観的評価の調査が合理的な根拠といえるための4要件

景表法の所管は2009年に公取委から消費者庁へ移っていますが、2008年報告書の考え方は、現在も基礎として扱われています。2024年報告書は、これを置き換えるものではなく、「顧客満足度」「コスパが良いと思う」といった主観的評価の表示が増えたことを受けて、2008年の枠組みを前提にしつつ景表法上の解釈・考え方を具体化したもので、両者は併存しています。

No.1表示の種類

では、このようなNo.1表示には、具体的にどのような種類のものがあるでしょうか。

No.1の根拠となる指標はさまざまで、売上実績(金額・数量・契約件数・シェア)、顧客満足度、販売価格、サービス内容、入試の合格実績、商品の効果・性能などがあります。

2008年報告書では、収集した広告表示物415点を分類した結果、No.1表示の種類として、

  • 売上実績(金額、数量、契約件数、シェア等)(42.9%)
  • 顧客満足度(15.2%)
  • 販売価格(「安さNo.1」等)(10.4%)
  • サービスの内容(「リフォーム技術力No.1」等)(10.1%)
  • 入学試験の合格率・合格者数(8.2%)
  • 商品の効果・性能(5.5%)
  • 商品の内容(2.4%)
  • その他(5.3%)

等に関するものが見られた、とされています(2008年報告書 第3-2)。

不当表示該当性があるもの

「顧客満足度」「サービスの内容」「入学試験の合格率・合格者数」「商品の効果・性能」「商品の内容」に関するものは、商品等の内容の優良性を直接示すものなので、優良誤認が問題となります。

また、「販売価格」は、価格など取引条件について有利性を直接示すものなので、有利誤認が問題となります。

不当表示該当性が一見微妙なもの

このうち不当表示が問題となるかどうか一見微妙なのは、「売上実績」に関するものです(例えば「○○部門売上ナンバー1!」など)。

なぜかというと、売上実績は、商品等の内容の優良性を直接示しているものではない・・・・・・・・・・・・・からです。

しかし、一般消費者としては、その商品等に関する知識があまりない場合などには、売上実績に関するNo.1表示により、商品等の内容が優良であるという判断をするのはよくあることです。

そのため、「売上実績No.1」のような表示は、内容の優良性を直接示すものではないとしても、

  • 一般消費者が初めて購入する又は頻繁には購入しない商品等の場合
  • 高額な商品等の場合
  • 競合する商品等との違いが分からない場合
  • 利用した後でないと良さが分からない商品等の場合

などに、一般消費者は内容の優良性を推認するでしょうということで、優良誤認に該当する場合はあるとされています。

▽2008年報告書 第4-2-⑵

 他方、売上実績に関するNo.1表示は、商品等の内容の優良性を直接示すものではない。しかし、前記第3の3(2)の消費者モニター調査の結果が示すように、一般消費者が初めて購入する又は頻繁には購入しない商品等の場合、高額な商品等の場合、競合する商品等との違いが分からない場合、利用した後でないと良さが分からない商品等の場合などにおいては、売上実績に関するNo.1表示により、一般消費者は、当該商品等の効果・性能や安全性などその内容が優良であると認識しやすいと考えられる。このように、売上実績に関するNo.1表示においても、商品等の内容の優良性を示す場合があるといえる。

このほか、例えば、「検索数ナンバー1!」といった表示も、同様に、商品等の内容の優良性を直接示すものではないですが、ネットショッピングやSNSが発達した現代においては、商品等の内容の優良性を示すとされる場合があるだろう、といった例も挙げられています(古川昌平「エッセンス景品表示法」72頁)

すべてのNo.1表示に共通する2つの要件(2008年報告書)

適正なNo.1表示であるためには、

  • No.1表示の内容が客観的な調査に基づいていること
  • 調査結果を正確かつ適正に引用していること

の両方を満たす必要があります。

なお、商品の効果・性能に関するNo.1表示は、不実証広告規制(法7条2項)の考え方も関わります。

要件①:客観的な調査に基づいていること

客観的な調査といえるのは、関連する学術界・産業界で一般的に認められた方法、または関連分野の専門家多数が認める方法で行われた調査のほか、社会通念上・経験則上妥当と認められる方法で行われた調査です。

何が妥当かは、表示の内容、商品等の特性、関連分野の専門家が妥当と考えるかどうかを総合して判断されます。

2008年報告書は、顧客満足度調査について、

  • 調査対象者が自社の社員や関係者である
  • 調査対象者を自社に有利になるように選んでいて、無作為に抽出されていない
  • 調査対象者の数が、統計的な客観性を確保できるほど多くない
  • 自社に有利になる調査項目を設定するなど、調査方法が公平でない

のような場合には、客観的な調査とはいえないとしています。

関連記事
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要件②:調査結果を正確かつ適正に引用していること

調査自体が客観的でも、表示が調査結果とズレていれば問題になります。

2008年報告書は、次の4点について事実と異なる表示をしたり、明瞭に表示しなかったりすることを問題としています。

項目問題になる例望ましい表示
a. 商品等の範囲通信販売される化粧品の調査結果なのに、通販に限る旨を示さず「化粧品○○部門No.1」と表示する。特定年齢層向けの美容液での1位なのに、美容液全体で1位であるかのように見せるどの範囲で1位なのかを、消費者が理解できるように明瞭に表示する。業界に範囲の基準がない場合は、自社独自に細分化せず、消費者に分かる範囲を示す
b. 地理的範囲「地域No.1」とだけ表示し、消費者が思い浮かべる地域と実際の調査地域がずれる調査対象の地域を、都道府県や市町村などの行政区画に基づいて明瞭に表示する
c. 調査期間・時点直近では1位でないのに、過去の調査結果を、期間を示さずに表示して現在も1位であるかのように見せる。「○年連続」とだけ書き、始期と終期が分からない直近の調査結果に基づき、調査期間・時点を明瞭に表示する
d. 調査の出典出典を示さない。自社調べなのに、第三者機関の調査のように見せる調査会社名や調査の名称、雑誌名と発行年月日などを、具体的かつ明瞭に表示する

これらの事項を、No.1表示と同じ視野に入らない場所に書いたり、小さくて読めない文字で書いたりして、消費者が内容を理解できない状態にしている場合も、問題になるとされています。

出典・調査概要の表示

2008年報告書の消費者モニター調査では、出典が示されていない場合に、大半の消費者がNo.1表示の根拠となる調査の客観性に疑問を持つという結果が出ています。

このため、報告書は、法的な義務とまではいえないものの、次のような表示が望ましいとしています。

  • 調査会社名や調査の名称、雑誌名と発行年月日といった出典を、具体的かつ明瞭に示す
  • 調査方法や結果を、ホームページのアドレスなどで消費者が確認できるようにする
  • 顧客満足度調査のように調査方法が結果を左右する場合は、調査方法の概要も併せて表示する

自社調べは、客観的でない独自の基準で行われやすく、景表法上問題になりやすいとされています。また、第三者機関の既存ランキングを根拠にする場合も、そのランキングが客観的に実証された根拠に基づくものかを確認する必要があります。

関連記事
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Memo: 結局は「合理的な根拠がある」といえるか

 2008年報告書では、このように2つの要件に紐づけつつ詳細なルールが解説されていますが、結局、ざっくりいえば「合理的な根拠はありますか?」というひと言に集約されます(管理人の肌感覚的な理解)。

 別の言い方をすれば、消費者庁から「合理的な根拠を見せてください」と言われたときに、きちんとした内容で出せるものがあるかどうか、というイメージです。

主観的評価を指標とするNo.1表示(2024年報告書)

2024年報告書の背景には、第三者の主観的評価を指標とするNo.1表示が増えたこと、その中に合理的な根拠に基づかないものが見られたことがあります。消費者庁は、こうした表示を中心に、表示物の収集・整理、幅広い年代の消費者への意識調査、広告主へのヒアリングを行いました。

売上実績のような客観的な数値と違い、主観的評価の調査は、調査する側の恣意性や回答者のバイアスが入り込みやすいという特徴があります。そのため報告書は、調査結果が合理的な根拠といえるために、少なくとも次の4要件が必要だとしています。

要件内容合理的な根拠とは認められない例
① 比較する商品等の選定同種・類似の商品等のうち、市場における主要なものが適切に比較対象に含まれている検索サイトの上位表示商品だけを比較対象にする
② 調査対象者の選定無作為抽出にするなど、表示内容や商品の特性に照らして適切な属性の人を選ぶ自社商品を継続購入している顧客だけを対象にする。利用経験を確認せずに「顧客満足度」を調べる
③ 調査方法の公平性恣意性やバイアスを排除した方法で実施する1位になるまで調査を繰り返す。1位になった時点で調査を打ち切る
④ 表示内容と調査結果の対応表示から消費者が受け取る調査内容と、実際の調査内容が食い違わない実際には利用者を対象にしていないのに、利用者の評価であるかのように見せる

④は、2008年報告書の「正確かつ適正な引用」に対応するものです。①〜③は、2008年報告書の「客観的な調査」を、主観的評価の場面に合わせて具体化したものと整理できます。

高評価%表示も同じ扱い

2024年報告書は、「医師の○%が推奨」のように、専門家等の評価の割合を示す表示(高評価%表示)も、第三者の主観的評価を訴求するものとしてNo.1表示と同様に扱っています。

専門家による推奨は、商品の品質・内容に関する客観的なデータを踏まえた専門的な判断として受け止められるため、特に根拠が問われます。次のような調査は、合理的な根拠とは認められない可能性があります。

  • 回答者が医師かどうかを、自己申告で確認しているだけの場合
  • 調査対象の医師の専門分野が、その商品を評価するのに必要な専門的知見と合っていない場合
  • 調査会社などから、商品について合理的な根拠のない情報を提供された医師が回答している場合

事業者に求められる管理体制

事業者は、不当表示を防ぐために必要な体制を整えることが義務づけられています(法22条1項)。

2024年報告書は、No.1表示の根拠を確認する場面について、「第三者機関が調査したかどうか」を確認するだけでは足りず、調査内容と表示内容が適切に対応しているかまで確認する必要があると指摘しています。

そのためには、表示を管理する担当者を決めて根拠の確認を確実に行うこと、社内に考え方を周知すること、業務マニュアルに具体的なチェックポイントを書いておくことなどが有効だとされています。

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法令上の位置づけ

最後に、No.1表示の法令上の位置づけを、もう少し広い視点から俯瞰しておきたいと思います。

No.1表示の広告ルールは、以下の3つの層で理解するとわかりやすいです。

  • 法律(景表法5条1号・2号):合理的な根拠のない、事実と異なるNo.1表示を不当表示として禁止する
  • 2つの報告書(考え方の整理):何が合理的な根拠といえるかを具体化する
  • 公正競争規約(業界の自主ルール):業種によっては、最上級表示に客観的な根拠を求めている

「No.1表示」という用語そのものは、景品表示法やその規則には出てきません。つまり、実定法上の概念ではないです(No.1表示報告書の中で出てくるだけ)。

冒頭で触れたように、適用される法律自体は、不当表示の禁止を定める景品表示法5条になります。なので、この条文自体も一応確認しておきたいと思います。

景品表示法5条

景品表示法5条は、不当表示を禁止する旨を定めたうえで、不当表示を、①優良誤認(1号)、②有利誤認(2号)、③その他の不当表示(3号)の3つに分類しています。

▽景品表示法5条(※【 】は管理人注)

(不当な表示の禁止)
第五条
 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの【=優良誤認】
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの【=有利誤認】
三 (略)

ざっくりいうと、商品やサービスの内容・品質を誇大広告するものが1号で、優良誤認といいます。価格などの取引条件を誇大広告するものが2号で、有利誤認といいます。

No.1表示は、それが商品やサービスの内容・品質に関するものであれば、優良誤認となり得ます(例えば、「顧客満足度ナンバー1!」など)。また、価格などの取引条件に関するものであれば、有利誤認となり得ます(例えば、「安さナンバー1!」など)。

つまり、No.1表示は、優良誤認と有利誤認のどちらにも共通する問題ということになります。

公正競争規約:特定用語としての規律

また、No.1表示は、業界別の公正競争規約では、特定用語として取り上げられている場合があります(「最上級を意味する用語」等として)。

No.1表示に関する特定用語については、以下の関連記事で解説しています。

関連記事
広告法務|No.1表示に関する「特定用語」をチェック!~自動車・不動産の表示規約を例に

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関連する指針:比較広告ガイドライン

そのほか、関連する指針として、比較広告ガイドラインというのもあります(No.1表示も比較広告の一種なので)。

このガイドラインで示されている比較広告の適法要件は、

  • 比較広告で主張する内容が客観的に実証されていること
  • 実証されている数値や事実を正確かつ適正に引用すること
  • 比較の方法が公正であること

とされています。

このように、比較広告の適法要件とNo.1表示の適法要件は、ほぼ共通しているといえます(上記➊と上記➋)。

No.1表示では、上記➌は直接書かれていないですが、内容的には、No.1表示の適法要件①の「客観的な調査」の客観性というところで巻き取られている、というイメージになるのではないかと思います(管理人の私見)。

なお、消費者庁HPの比較広告の解説ページでは、問題となる比較広告の具体例として、以下のようなNo.1表示が挙げられています。

▽ 比較広告|消費者庁HP

予備校の場合…
 大学合格実績No.1と表示したが、他校と異なる方法で数値化したもので、適正な比較ではなかった。

このようにNo.1表示は比較広告の一種といえますが、そう明言しているものは意外と見当たりません。とはいえ、物の本でも、比較広告の解説のあとに書かれていることが多いので、概ねそのような理解でよいと思います

関連記事
広告法務|全体像を理解!「比較広告」ルールのポイントを解説

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結び

今回は、広告法務ということで、No.1表示に関する広告ルールの全体像を見てみました。

本記事のハイライトをまとめます。

No.1表示のポイント

  • No.1表示の広告ルールの詳細は「No.1表示に関する実態調査報告書」を見ればよい
  • No.1表示報告書は解釈・運用を示したもので、適用される法律そのものは景品表示法5条である
  • No.1表示は、有用性も認められつつも、事実と異なる場合など問題点もあると捉えられている
  • 売上実績に関するNo.1表示などは、商品等の内容の優良性を直接示しているものではないが、やはり不当表示は問題となる
  • No.1表示の適法要件は、①客観的な調査と、②正確かつ適正な引用の2つ
  • No.1表示も比較広告の一種なので、比較広告ガイドラインも、関連するガイドラインとして意識しておくとベター

最後に、No.1表示をいわゆる最上級表現とセットにして、動画でコンパクトに整理しています。文章よりもイメージで理解したい方は、こちらもご覧ください。

▼YouTubeで解説(約8分)

広告法務 - 法律ファンライフ
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[注記]
本記事を含む一連の勉強記事は、過去の自分に向けて、①自分の独学や経験の記録を見せる、②感覚的な理解を伝えることを優先する、③細かく正確な理解は書物に譲る、ということをコンセプトにした読みものです。ベテランの方が見てなるほどと思うようなことは書かれていないほか、業務上必要であるときなど、正確な内容については別途ご確認ください。また、法改正をはじめとした最新の情報を反映しているとは限りませんので、ご注意ください。

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広告法務|No.1表示の適法要件①「客観的な調査」のポイントを解説

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広告法務|No.1表示と最上級表現

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広告法務|No.1表示に関する「特定用語」をチェック!~自動車・不動産の表示規約を例に

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広告法務|「主観的評価によるNo.1表示」と「高評価%表示」~顧客満足度No.1表示など

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広告法務|「No.1表示」広告ルールの全体像を解説~景表法5条・ガイドラインの概要など

主要法令等

主要法令等

リンクをクリックすると、法令データ提供システム又は消費者庁HPの掲載ページに遷移します
  • 景品表示法(「不当景品類及び不当表示防止法」)
  • 施行令(「不当景品類及び不当表示防止法施行令」)
  • 施行規則(「不当景品類及び不当表示防止法施行規則」)
【告示・運用基準・ガイドライン等】
  • 定義告示(「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件」)
  • 定義告示運用基準(「景品類等の指定の告示の運用基準について」)
  • 不実証広告ガイドライン(「不当景品類及び不当表示防止法第7条第2項の運用指針-不実証広告規制に関する指針-」)
  • 価格表示ガイドライン(「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」)
  • 将来価格執行方針(「将来の販売価格を比較対照価格とする二重価格表示に対する執行方針」)
  • 比較広告ガイドライン(「比較広告に関する景品表示法上の考え方」)
  • 2008年No.1報告書(平成20年6月13日付け「No.1表示に関する実態調査報告書」(公正取引委員会事務総局))
  • 2024年No.1報告書(令和6年9月26日付け「No.1表示に関する実態調査報告書」(消費者庁表示対策課))
  • 打消し表示留意点(「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点(実態調査報告書のまとめ)」)
【Q&A】

参考資料

リンクをクリックすると、消費者庁HPに遷移します

参考文献

編集:株式会社 電通 法務マネジメント局, 編集:永江 禎, 編集:中西 開, 編集:長谷川 雅典

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