とある法律職

法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。
イソ弁、複数社でのインハウスローヤー、独立開業など経験。弁護士の転職や法務の経験などを発信中。
<背景画像>著作者:Freepik

インターネット 法改正

2020/8/3

発信者情報開示請求制度の改正論|7月中間とりまとめ案

ふと、そういえば発信者情報開示の見直しの議論(@総務省)ってどうなってるんだろう…と思って、今ごろ感あるが、総務省のHPを見てみた。 ▽発信者情報の在り方に関する研究会(第4回)|総務省HP 6月下旬ごろは、“正式な裁判手続でない簡易な裁判手続の検討”みたいな報道がされていて、いったい何のことだろうと思っていたんですが。 簡易な裁判手続っていうのは非訟手続のことらしい 7月10日に「中間取りまとめ(案)」が発表されていたようで、簡易な裁判手続っていうのはどうやら非訟手続のことらしい。 ちょっと長いけれど、 ...

インハウスローヤー

2020/8/2

インハウスと訴訟管理

今回は、インハウスと訴訟管理について書いてみたいと思います(管理人の個人的意見)。 管理人の経験 以前にこんな記事を書いたことがありました(訴訟管理があまり面白くなかった、という話)。 ▽関連記事 紛争モノがほとんどない業界や会社もあるし、状況はさまざまだと思いますが、インハウスで訴訟管理などの紛争対応するときは、皆さまは(特に自身も外部弁護士として活動歴ある人は)どういう気持ちでやっているのだろう?と思うことがあったりする。 私見 いろんな意見、というかたぶん反対の意見の方が多いと思うけれど、個人的には ...

弁護士像

2020/8/1

新しい弁護士像|「法務弁護士」というような概念

ちょっと突然妄想じみたことをいうが、昔から何となく、「法務弁護士」というような概念が出来ればいいんじゃないかなと思っている。 紛争処理もするし平時の法務の処理もする、それが1人の人間の中で混じり合っているようなイメージの。 昔ロースクール時代に、ロースクールの理念として「理論と実務の架橋」ということが言われていて(掛け声倒れだが…)、実務家教員と学者教員が一緒になって行う「◯◯系実務」みたいな単位があった。が、そこで行われている事は、理論の部分を学者教員が説明した後、「じゃあここから先は◯◯先生にお願いし ...

インターネット 新判例

2020/7/31

最判令和2年7月21日|リツイート事件最高裁判決と最近の裁判例

一週間ぐらい前の判決になるけれど、リツイートの法的責任に関連する最高裁判決を見てみました。 これは、リツイートのアカウントにも発信者情報の開示請求を認めたところが話題になっていたものです。 もう少し前には、リツイートに名誉毀損の成立を認めた高裁判決も出ていたし、本記事では、この最近の2つの司法判断について書いてみたいと思います。 最判令和2年7月21日ーリツイートにも開示請求を認めた事例 判決の内容 時事通信のニュースは以下のとおり。一審判決からの流れも含め、簡潔に書いてくれている。 ▽リツイートも開示命 ...

インハウスローヤー

2020/7/29

【転職後の話】4大コンサルティングファームまとめ

インハウス転職をした後、どこかで多分出くわすことになるのが、コンサルティングファーム。 すぐ横文字で略されるし、メールもチャットも当然のごとく知ってる前提で飛び交うので、一般民事系から転職すると、最初は「なんだなんだ??」という感じで若干気後れするもの(管理人はそうだった)。顔は平然を装うけど笑。 主に金融・証券業界のノリであるとも思うけれど、普通の事業会社に行っても投資系や組織再編系の仕事で目にすることになるので、全体を見ておいて損はないと思う。略称も早めに覚えておくと便利(=気後れしないで済む)。 グ ...

法務転職

2020/7/28

【弁護士の転職】面接の準備①|「転職の一貫性」を言語化する

今回は、弁護士の転職ということで、「転職の一貫性」(転職ストーリー)について書いてみたいと思います。 転職の面接を準備しようとして本を読んだりしていると、だいたい「転職の一貫性」というキーワードを目にすることになると思います(管理人はそうでした)。 最初の転職のころに出くわす2大ハードルは、職務経歴書の作成と、この転職の一貫性というものだと思うので、今回はこれについて書いてみたいと思います。 ちなみに、職務経歴書の書き方は以下の記事で書いています。 「一貫性」って自分にあるのか?という迷い よく言われる「 ...

商標法

2020/6/23

商標法を勉強しよう|商標権の構成

今回は、商標法を勉強しようということで、商標権の構成について書いてみたいと思います。 「商標」については前の記事までに書いており、本記事からは「商標権」についてです(▷記事全体についてはこちら)。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 商標権とは 商標は、事業者が、自分の取り扱う商品やサービスを他人のものと区別するために使用するマークである。 このマークについて、出願を行って商標登録すると、商標権という独占権が発生する。登録したマークを独占的に使用する権利である。 独 ...

文書管理

2020/9/25

電子署名法を勉強しよう|全体像の概観

今回は、電子署名法を勉強しようということで、全体の目次(全体像の概観)について書いてみたいと思います。   ではさっそく。       全体像 いろいろなサイトやニュースなどで、電子署名に関する情報は豊富になってきた感じですが、逆に何が何だかわからないような気分にもなってこないかなと。   そこで、いろんなトピックを、大きな括りごとにまとめて、以下のように整理してみました。新しい情報に触れても、「ここの部分の話をしているんだな」と思えれば、混乱しなくて済む ...

商標法

2023/8/24

商標法を勉強しよう|全体像の概観

今回は、商標法を勉強しようの最初の記事ということで、まず全体像の概観について書いてみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 全体像 まず大掴みにするために、商標法をいくつかの塊に分けてみます。 商標権  登録要件  出願などの手続  商標権の効力  特殊の商標 だいたいこんな感じで、5つぐらいの塊に分けることができます。 そして、これらの塊は、以下のような感じの「流れ」で捉えることができるかと思います。 商標権とは何か?商標権をとると、どんないいことが ...

法律コラム

2020/6/8

法律をわかりやすくもっと身近に

▽ブログやツイートを書くときの気持ち 自分は、難しいことをわかりやすく話してくれる人に感動します。 難しいことを難しく正確に話せる人は、頭がいいと思います。 でも、本当に頭がいいのは、難しいことをわかりやすく話してくれる人だと感じるのです。 そういう話を聞いたときは、脳みそが洗われたような気分になります。おおおおおー、みたいな。 聞けばわかれば面白い。 法律って、サザエさんに出てくるカミナリじいさんみたいな感じがします。 普段はしかめっ面で怖い顔をしているように見える(ので、普段は敬遠してしまう)けど、話 ...

法律ニュース

2023/1/10

note記事|続・検察庁改正案についての色んな見解を整理してみた|音喜多議員のブログが秀逸

noteの記事を書きました。2020年5月18日の記事です。 昨日夜、検察庁法改正案について、Youtubeで討論番組がライブ配信されていました。 見ていて、前記事を書き足したくなったので、少し書き足しました。 そのほか、noteではトレンドな話題について法律的な小話を書いています。 よければ見てみてください。 ➢note|とある法律職|マイページトップ

法律ニュース

2023/1/10

note記事|検察庁法改正案についての色んな意見を整理してみた|音喜多議員のブログが秀逸

noteの記事を書きました。2020年5月16日の記事です。 検察庁法改正案で、世間が揺れていますね。 音喜多議員のブログが秀逸だったので、触発されて記事を書いてみました。 改正案には反対ですが、検察官の人事に内閣が一定の影響力を及ぼす制度選択が、絶対悪であるとは思いません。検察改革という課題はそれはそれとしてあることを忘れてはいけないと思います。 そのほか、noteではトレンドな話題について法律的な小話を書いています。 よければ見てみてください。 ➢note|とある法律職|マイページトップ