とある法律職
法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。イソ弁、複数社でのインハウスローヤー(企業内弁護士)、独立開業など経験。運営情報はこちら
今回は、電気通信事業法ということで、業規制の中でも消費者に最も近い存在である携帯ショップや家電量販店、電話勧誘業者などを対象とした、販売代理店(届出媒介等業務受託者)届出制度について見てみたいと思います。 販売代理店届出制度|総務省HP 通信事業者向けの消費者保護ルールや、事業者による代理店への指導義務などもありますが、実際に利用者が契約の手続をするのは、通信事業者ではなく、代理店の窓口であることがほとんどですよね。そこで、窓口での不適切な営業(強引な勧誘や説明不足など)から利用者を直接守るために導入され ...
今回は、電気通信事業法ということで、業規制の中でも、普段生活する上で身近な消費者保護ルール(法26条〜27条の4)について見てみたいと思います。 電気通信事業法における消費者保護ルール|総務省HP スマホやネット回線の契約って、料金プランやオプションが複雑ですよね。事業者と利用者の間に情報の非対称性があるため、「よくわからないまま契約してしまった…」「解約しようとしたら高額な違約金を請求された」といったトラブルが起こりがちです。 そこで電気通信事業法では、利用者が適正な情報を得て安心してサービスを選び、使 ...
今回は、電気通信事業法ということで、競争政策のための規制(非対称規制)について見てみたいと思います。 非対称規制とは、市場で圧倒的な力を持つ特定の強い会社にだけ、より厳しく重い特別ルールを課すことです。本記事は、実際の法律の条文(業規制)も見ながら、その強い会社がどのように定義され、どんな重いルールを負っているのかを解説します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 非対称規制とは 非対称規制とは、一言でいうと、市場で圧倒的な力を持つ特定の強い会社(ガリバー企業)にだ ...
今回は、法令用語ということで、法令用語と契約用語の関係について書いてみたいと思います。 契約書を読み書きする際には、法令用語などのいわゆる法制執務(法令の書き方・作り方に関する実務的な知識を集めたジャンル)をざっと見ておいた方がいいんですが、なぜそう思うのか?という理由になります。 結論からいうと、契約書は法令を真似てつくっているものなので、法令をつくるときの基本知識が必要ということなのですが、他方、法令そのものではないのであまり縛られ過ぎる必要はない、という話です。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、 ...
今回は、法令用語ということで、「場合」と「とき」と「時」の違いを取り上げてみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書を読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 「とき」と「時」には使い分けがありますし、また、二重の条件文の書き方などは、契約書の読み書きでも実際によく使います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるもので ...
今回は、電気通信事業法ということで、電気通信事業法の「適用除外」となる電気通信事業について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 適用除外の3つの類型 電気通信市場に参入するためには登録や届出のルールがありますが、「電気通信事業には該当するけれど、法律の適用が除外されていて国への手続が一切不要なケース」というのがあります。それがこの適用除外です。 法律(法164条1項)では、社会的・経済的な影響が小さいなどの理由から、あえて自由なビジネスに委ねる ...
今回は、電気通信事業法ということで、その参入規制について見てみたいと思います。 電通法の第二章第二節(法9条〜法18条)に規定されている部分になります。法律の変遷や構造を知ると、通信業界の成り立ちや国の競争政策が透けて見えてきて面白いですよ。 電気通信事業参入・変更手続の案内|総務省HP ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「第一種・第二種」事業区分から「登録・届出制」への移行 電気通信事業の参入規制の法的構造を理解するには、少しだけ歴史を振り返るのが近道です。 1 ...
今回は、電気通信事業法ということで、この法律における業規制の分類について、これまでの法改正の歴史と法的構造を踏まえつつ見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 業規制の分類 業規制の分類を理解する上で重要なポイントは、「現在の電気通信事業法には、事業者を固定的な枠組み(事業区分)で分類するという考え方が存在しない」という点です。 かつては「第一種電気通信事業」(設備あり・重い規制)と「第二種電気通信事業」(設備なし・軽い規制)という固定的な事業区分 ...
今回は、電気通信事業法ということで、事業の物理的な土台となる「電気通信設備」の定義と、法律上の分類について見てみたいと思います。 電気通信事業法においては、設備に対する単一の分類基準があるわけではなく、「ネットワークのどの部分か」「どれくらい重要か」「誰が設置しているか」といった様々な切り口で設備を分類し、それぞれに異なる重さのルールを課しています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「電気通信設備」の基本的な法的定義 電気通信事業法2条2号において、「電気通信設 ...
今回は、契約の基本事項ということで、契約書を作成する目的について見てみたいと思います。 ひと言でいうと、「合意を証拠化する」、つまりエビデンスというやつですが、一般的にいくつか言われることを振り返ったうえで、実際のところどうなのかという話も考えてみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 契約書を作成する目的 契約書を作成する目的というと、契約書の基礎研修やセミナーなどでは、最初の方でほぼ必ず触れられるトピックかと思いますが、だいたい、 当事者の意思内容 ...
今回は、法令用語ということで、「することができる」と「しなければならない」の意味を取り上げてみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「することができる」の意味 「することができる」は権利 法令用語としての「することができる」 ...
今回は、法令用語ということで、「及び」「並びに」と「又は」「若しくは」の意味を取り上げてみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 「及び」「並びに」(andの意味)と、「又は」「若しくは」(orの意味)は、だいたいどんな解説でも、最初の方の話は日常感覚でわかりますが、話が進むにつれて意外とよくわから ...