とある法律職
法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。イソ弁、複数社でのインハウスローヤー(企業内弁護士)、独立開業など経験。
今回は、弁護士の転職活動ということで、面接準備の情報収集のうち、会社情報の調査について書いてみたいと思います。 ではさっそく。 会社情報の調査のタイミング 応募の際に会社情報についてはざっと見ていると思いますが、応募の段階、つまり書類選考をパスするかどうかわからない段階では、それほど詳細に見ていない場合が多いと思います(少なくとも管理人はそうです)。 もしそうであれば、面接準備の段階で、具体的な会社情報の調査が必要になります。 応募前に詳しく調査する人もいる エージェントから届くたくさんのリコメンドの中 ...
今回は、弁護士の転職活動ということで、転職面接にあたっての面接の想定問答づくり、つまりFAQについて書いてみたいと思います。 すでに転職活動を何度かしていて慣れている人にとって、目新しいことは書かれていないと思いますが、転職活動を始めて間もないとか、これから初めての転職活動をしようと思って悩んでいる方(つまり過去の管理人自身)にとって、何かの参考になれば幸いです。 なお、受け答えの柱となる事前準備として、転職の一貫性の言語化については以下の記事に書いています。 あわせて読みたい 面接準備はしんどいもの 面 ...
これからは弁護士も情報発信に積極的になっていくんだろうなー…と、とりあえずTwitterを(書く方で)始めてみて3か月ぐらい。 (もちろんやっている人は既にいっぱいいるわけだが、もっと平均的に普及していくんだろうな、という意味で) で、いろいろ見ていくうちに、Twitterだけでなくて情報発信全般にいえることなのだが、意味合い(=発信者にとっての価値)として、 の3つぐらいがあるのかな…と思って、先日、以下のnote記事でまとめてみた。 また、本日、けんすうさんのnote記事に、とてもわかりやすい分析が解 ...
今回は、紛争対応に関して、個人依頼者が憤りを持っているのとは対照的に、企業内部の担当者はそうでもない(という場合が多い)、という話を書いてみたいと思います。 つまり、「紛争」というものに関して、企業内部の担当者(事業部門の担当者や、支店など現場の担当者)と、個人依頼者とでは、「憤り」の有無という点で対照的であるように思う、という話です(個人的見解です)。 個人依頼者の場合 インハウスローヤーをやっていて、以前、ものすごく訴訟に強い顧問弁護士の人と会話しているときに、その人が起案のときに大事にしているものを ...
今回は、自分が独立開業するときに「事務所をつくる」開設作業にあたって読んだ本を5冊紹介してみたいと思います。 身近に普通に独立した人で話を聞ける人がいれば、その人に聞いたほうがいいと思うし、即独した人がいるならその人の話なども聞いたほうがいいと思います。要するに、できるだけ自分と似たシチュエーションで話を聞ける人がいれば、聞いた方がいいです。 ただ、そういう人がいなかったり、話を聞くほどの間柄でなかったりして聞きにくかったりするときもあると思います。ググってもなかなか出てこないときもあります。そんなときに ...
いろいろ「SNS論」みたいなものを目にしてきて、これって学説風に並ぶんじゃないか?と思ったので、ちょっと記事にしてみたいと思います(管理人の浅はかな意見ですが)。 法律の学説“風”に整理する、というネタなのでw、以下のように「論点」を設定したいと思います。 論点:SNSで個人が情報発信することの(発信者にとっての)価値とは? もちろん、管理人の独断と偏見ですので、「違うよ!」というところもあるかと思いますが、ご容赦いただければと。 3つの説 以下、大きく3つの説に整理してみたいと思います。 A説(稼ぐため ...
タイトルほど本記事は大した話ではないんですけど、今日見たツイートのなかで印象的なものがあったので、ちょっと書き残しておきたいと思います。 大学レベルの数学・物理を扱うYouTube動画で勉強して、9歳の少年が数学検定1級に合格したという、びっくりのニュースです。 YouTubeで勉強して数学検定1級に9歳で合格した少年 今話されてた「数学検定1級に9歳で最年少合格した少年に会ってきた話」問題集とか教科書とか一切使わず、「全部YouTubeを見て勉強した」んだとか。凄い、すさまじい。我が家も息子たちのYou ...
ネットニュースのタイトルって「誤導質問」が多いからちょびっと気を付けた方がいいと思う、という話をしてみたいと思います。 ニュースに限らずブログでもYouTubeでも何でもいいんですけど、「なぜ〇〇は××なのか」とか「〇〇が××である理由」といったタイトルのものって、よく見る気がします。 これって、法律的にいうと「誤導質問」になっていることが多いです。なので、タイトルを見た時点でちょっと疑ってかかった方がいいと思う、という話です。(全部が全部怪しいという意味ではないんですけど) 「誤導質問」って何? 誤導ご ...
ネット誹謗中傷の議論が高まるにつれて、どんなものが誹謗中傷になるんだ?とか、批判や意見じゃなくて違法になる表現ってどんななんだ?という悩ましい問題が意識されるようになってきているように思います。 「誹謗中傷」というのは法律上の用語ではないので、誹謗中傷=直ちに違法な表現、という意味で使われているのか、誹謗中傷のなかに、違法なものとそうでないものがあるのか、外縁がはっきりしないですけど…。このへんは言葉の問題で人によって違うと思いますので、深入りしないでおきます。 ここでは、自分の整理も兼ねて、民事責任と刑 ...
アパマン爆発事故事件の判決が出たというのが、今日、ニュースになっていました。 ニュースとしては、たとえば以下のとおり。 ▽スプレー爆発で元店長有罪 札幌地裁「予見できた」|産経ニュースhttps://www.sankei.com/article/20200818-5PAMGK557ZJUHEE7BYTHLWINDI/ 重過失の罪であること 罪名は、「重過失傷害罪」と「重過失激発物破裂罪」のようです。 つまり、 重過失傷害罪→人にケガをさせた部分 重過失激発物破裂罪→建造物やそれ以外の物を壊した部分 をそれ ...
YOASOBIさん、Nスタ出たり(8/13木)、関ジャム(昨日)出たり、快進撃中ですね。 管理人も目下どハマり中なので、思わず記事にしてみました。内容はタイトルどおりですが(著作権法の「創作性」をキーワードにつらつらと)、法律的に大した話は出てきませんので、あしからず(汗)。 著作権法の世界観 著作権法のキー概念は「創作性」にあるのですが、YOASOBIさんを見ていると、本当にうまく複数の創作性が結びついてるな、と思うんですよね。 ちなみに、著作権法のイメージに少し触れておくと、①具体的な表現レベルでのパ ...
河井議員とか、香港の周庭さんとか、保釈のことはたびたびニュースで目にします。定期的に話題になるというか。 そして、今日、BLOGOSで見かけたのが、刑事弁護の超重鎮・高野隆先生のブログ記事。 ▽香港の保釈制度|高野隆|BLOGOShttps://blogos.com/article/478400/ 周庭さんが逮捕された件を取り上げつつ、香港の保釈制度というか刑事手続を解説した記事なのですが、“ていうか逮捕後すぐに保釈されるということ自体にびっくりだよ”という趣旨のことが書かれていて、言われてみれば確かに… ...