とある法律職
法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。イソ弁、複数社でのインハウスローヤー(企業内弁護士)、独立開業など経験。
今回は、法務部ってどんな仕事をしているのか?について書いてみたいと思います。 いまひとつピンとこない人も多いのではと思います。管理人自身はどうかというと、インハウス転身前にいわゆる一般民事系の法律事務所でイソ弁をしていましたが、正直なところ、あまり具体的なイメージは湧いていませんでした(まず行ってみようという感じ)。 いま考えてみると、それはなぜかというと、法律論がどうとかいうよりも、それまで会社に就職したことがないため、そもそも会社の仕組み自体が腑に落ちていなかったからだと思います。多くの人は専業受験生 ...
「弁護士国保」って知ってますか? noteを書いている弁護士「くらげ」さんの記事に、こんな記事が…。 弁護士が転職して事務所を移籍する際の手続き 弁護士国保?知らんかった…(;゚Д゚)(←私) はじめから東京圏で弁護士やっている人にはおそらく常識なんでしょうが、私はそうではなく知りませんでした…。 弁護士国保とは 上記の記事を見ていただければわかりますが、要するに弁護士業界にある国保組合ですね。そして確かに保険料安い…。 「東京都弁護士国民健康保険組合」のホームページを見ると、在野法曹界唯一の国民健康保険 ...
今回は、法務部で働くことになったときに勉強を始めるなら何から?ということで、勉強を始める際におすすめの法律について書いてみたいと思います。 もちろん、業界ごとに違いますし、個々の会社ごと、また規模によっても、必要な法律分野は異なります。ただ、それを踏まえても、共通する根っこの部分です。 なので本記事は、 法務以外から突然法務に異動になった 一般民事系の法律事務所からインハウス転身した弁護士だが、どこから適応すればいいのか、取っ掛かりがよくわからない(←過去の管理人) といった人向けの話です。 もちろん、 ...
今回は、独立開業時のおそらく定番の悩み、借入金を起こすかどうか、について書いてみたいと思います。 管理人は、弁護士開業して借入金を起こし、その後返済しましたが、自分でやったみたり人に聞いたりするなかで、借入金についての考え方は、メンタルに応じて2パターンに分かれる気がしています。 そこでまず、そもそも借入金を起こすかどうかについての精神論を、強メンタル(つよめんたる)と弱メンタル(よわめんたる)の2パターンに分けて解説したいと思います(個人的見解です)。 強メンタル(つよめんたる) これは借金を敢えて積極 ...
今回は、事務所開設のときに揃えるものを解説してみたいと思います。 管理人の場合は弁護士開業だったので、法律事務所開設のケースになりますが、個人規模の事務所であれば大体共通すると思いますので、よかったら参考にしてもらえればと思います。 管理人の経験談としては、独立開業するときは何を揃えたらいいんだろうと思ってけっこう検索し(ググり)ましたが、一覧的に解説してるものはほぼなく、まあまあ困りました。 これも必要なの?あっ、これも必要なのか…と後からボロボロ出てくると、精神的にダレます(管理人はダレました)。 最 ...
過去記事では転職話のアクセスが多かったので、今回は、弁護士の転職ということで、転職エージェント選びのうち分野特化型エージェントについて見てみたいと思います。 最初の転職だと、 応募する会社(or事務所)をどうやって探すか? エージェントを利用して探すとして、どのエージェントを選んだらいいのか? と、迷うかもしれません。 ネットで検索すればわかることかもしれませんが、管理人の実際の体験を交えつつ、独断と偏見でお伝えしたいと思います。 応募する会社をどうやって探すか まず、応募する会社(or事務所)をどう ...
YouTubeとか見てると、自分のメディアの名称に「〇〇大学」ってつけてる方がけっこう多いですよね。 これ、実は関連する法律があるんですが、ご存じでしょうか。簡単な記事にしてみました。 「〇〇大学」という名称の動画 最近よく見かけますよね。人気Youtuberの方々の「○○大学」という名称の動画。(○○○◇◇◇◇さんとか、△△△☆☆☆さんとか。自分もよく見てます。ほぼ付けっ放しで笑) こういった「○○大学」っていう名称を使うにあたって、一応気にしておくべき法律があるのですが、それは何でしょうか? それは、 ...
クソリプという言葉とともに、誹謗中傷への法的措置が話題に上ることが増えてきましたね。 管理人も対処したことがありますが(法律事務所と企業内の両方)、法的対処の流れについて簡単な記事にしてみました。 ※本記事は2020年1月23日作成の記事で、その後法改正がされています 法的対処は2段階を経る 加害者の特定、つまり住所氏名の開示に至るまでには、2段階あって、 ①書き込みからIPアドレスを特定(=媒体に開示請求)②IPアドレスから住所・氏名を特定(=プロバイダに開示請求) となります。 ①はわりと簡単ですが、 ...
法務大臣がゴーン氏の逃亡の件に関して「無罪証明」と言ってしまって叩かれていますね…。 刑事裁判の基本的な考え方について間違っていることを言ってしまったからなわけですが、この発言が叩かれる理由を簡単に見てみます。 「無罪証明」? 大臣のこの発言がアホ扱いされていますが、まあ仕方ないですかね…。(「無罪主張」と言うつもりだった、との弁明も苦しいかと) これがなぜアホ扱いされるのかを一言でいうと、「有罪証明」か「無罪証明」かというのは、一見、逆側から同じことを言っているだけのようにも見えますが、「グレーゾーン」 ...
芸能人の起訴後のニュースを見ていていつも思うことがあるんですが、なぜ刑事事件でも「○○被告」っていうんですかね? 「被告人」 刑事訴訟では、正しくは「被告人」なんですが。 「○○被告人」って、語呂が悪いんですかね。それとも、記事のライターが知らないだけなんでしょうか。 民事訴訟で提訴された人は「被告」、刑事訴訟で起訴された人は「被告人」です。法律上もその言葉で書かれています。(民事訴訟は民事訴訟法、刑事訴訟は刑事訴訟法、です) 別に大勢たいせいに影響ないことなので、どっちでもいいといえばいいことなんですが ...
芸能人の薬物事犯に関するニュース、最近多いですよね。 過去の使用歴の有無についてもあわせて話題になることが多いですが、過去の使用歴って量刑上はどうなるのでしょうか? 温度感のギャップ 芸能人の薬物事犯は、ある種定期的に世間を騒がせるニュースになっている気がしますが、司法の側としては芸能人だからといって特別視しているわけではなく、他の一般の事例とアンバランスにならないよう淡々と裁いているだけです。 ワイドショーなどの温度感は、普段司法側で接している者(又は接していたことがある者)からすると、すごいギャップが ...