とある法律職

法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。イソ弁、複数社でのインハウスローヤー(企業内弁護士)、独立開業など経験。

契約書の形式 法制執務

法令作成の基本|条文の基本構造-条・項・号および号の細分

今回は、法令作成ということで、条文の基本構造を見てみたいと思います。 法令作成には一定の決まった型みたいなものがありますが、当ブログでは、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 一条文一項目主義 条文構造の基本イメージは、「一条文一項目主義」です。 そのイメージの端的な表現として、  法令文は、法規範の内容を一条ごとに取りまとめて表現するのを原則とする。そして、それぞれの条の冒頭には、その条の内 ...

法律コラム

「ラーメン赤猫」と動物の法人格

今回は、マンガで法律、っていう感じの法律小噺をしてみたいと思います。 動物が法人格を取得できるという設定 今、ジャンププラスで、「ラーメン赤猫」っていうマンガを連載してますよね。アニメ化も決まったみたいですけど。 これ、猫たちを含む動物が、申請をして許可を受けることによって、法人格を取得できるっていう設定になってるんですけど、これすごくおもしろくないですか? 強面だけどやさしい弁護士さんがいて、その人が法人格取得の申請の代理人をやってるみたいなんですけど。この世界観、結構おもしろいですよね。 ▽[第1話] ...

契約書本文 法制執務

法令用語の基本|「前」「次」「同」の使い方

今回は、法令用語ということで、「前」「次」「同」を見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 「前」「次」「同」はいわゆる指示語で、若干使い方にクセがありますが、知っていると便利です。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「前」の使い方 「前条」など 「前」 ...

契約書本文 法制執務

法令用語の基本|枝番号と削除の使い方(条文の改正手法)

今回は、法令用語ということで、枝番号と削除の使い方について見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 枝番号と削除は、条や号を途中に挿入したり削除したりするときに、他の番号を動かさないようにするテクニックです。契約書でも、知っていると役に立つことがあります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下 ...

契約書の形式 法制執務

法令作成の基本|定義づけの方法と略称の仕方

今回は、法令作成ということで、定義づけの方法と略称を取り上げてみたいと思います。 法令作成には一定の決まった型みたいなものがありますが、当ブログでは、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 定義づけの方法 定義は、ざっくりいうと、法文や契約書のなかで使用する用語の意味をはっきりさせるために書くものです。 定義づけの方法としては、 最初の方に定義規定を置く 個々の規定の中で括弧書きにより定める と ...

契約書本文 法制執務

法令用語の基本|「削る」「改める」「加える」の使い方(条文の改正手法)

今回は、法令用語ということで、「削る」「改める」「加える」の使い方について見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 「削る」「改める」「加える」は一部改正法で使われる法令用語ですが、契約書でも、修正覚書などを作成するときに役に立つケースがありますので、取り上げてみたいと思います。 ではさっそく。 ...

法務一般 法律コラム

「多数意見」「反対意見」ってどういう意味?

法律系のニュースを見ていると、ネットニュースとかでも、「多数意見」とか「反対意見」などでこういう内容が書かれている、という部分を目にすることがあるかと思います。 今回は、これ何なの?という話をしてみたいと思います。 最高裁判所の意見の種類 最高裁判所の意見というのは、大きく分けて、「多数意見」と「個別意見」の2つに分かれます。 多数意見 「多数意見」というのは、裁判体全体の結論で、いわゆる判決主文でこうこうとか、判決の理由でこうこうって書いているもの、裁判の本体みたいな感じですね。 それが「多数意見」、結 ...

法務一般 法律コラム

「アソシエイト」とか「パートナー」ってどういう意味?

海外のリーガルドラマで「SUITS」っていうのがあると思うんですけど、管理人はこれがすごい好きで、一時期、けっこうよく見ていました。 ドラマ中に「アソシエイト」とか「パートナー」とか、そういう業界用語がさらさらっと出てくると思うんですが、あれって、法律事務所のヒエラルキーみたいなものを表しているんですよね。 管理人が在籍した会社でも、「”ジュニアアソシエイト”って、どういう意味?」とか聞かれたりしたこともあったので、本記事ではその話をしてみたいと思います。もしかしたら、「へえ~」ってなるかも?しれません。 ...

商標法務

商標権の取得|役務の区分(第41類~第45類)

今回は、商標法務ということで、役務の区分のうち第41類から第45類までについて見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 商品・役務の区分とは 商品・役務の区分とは、世の中に無数に存在する個々の商品・サービスを一定の基準でカテゴリー分けしたもので、「類」とか「クラス」とも呼ばれます。 商標登録出願の際は、使用するマークだけでなく、それをどんな商品・サービスに使用するのかも決めなければなりません。 その際、 マークを使用する商品・サービスを指定して記載 ...

商標法務

商標権の取得|役務の区分(第35類~第40類)

今回は、商標法務ということで、役務の区分のうち第35類から第40類までについて見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 商品・役務の区分とは 商品・役務の区分とは、世の中に無数に存在する個々の商品・サービスを一定の基準でカテゴリー分けしたもので、「類」とか「クラス」とも呼ばれます。 商標登録出願の際は、使用するマークだけでなく、それをどんな商品・サービスに使用するのかも決めなければなりません。 その際、 マークを使用する商品・サービスを指定して記載 ...

商標法務

商標権の取得|商品の区分(第31類~第34類)

今回は、商標法務ということで、商品の区分のうち第31類から第34類までについて見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 商品・役務の区分とは 商品・役務の区分とは、世の中に無数に存在する個々の商品・サービスを一定の基準でカテゴリー分けしたもので、「類」とか「クラス」とも呼ばれます。 商標登録出願の際は、使用するマークだけでなく、それをどんな商品・サービスに使用するのかも決めなければなりません。 その際、 マークを使用する商品・サービスを指定して記載 ...

商標法務

商標権の取得|商品の区分(第26類~第30類)

今回は、商標法務ということで、商品の区分のうち第26類から第30類までについて見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 商品・役務の区分とは 商品・役務の区分とは、世の中に無数に存在する個々の商品・サービスを一定の基準でカテゴリー分けしたもので、「類」とか「クラス」とも呼ばれます。 商標登録出願の際は、使用するマークだけでなく、それをどんな商品・サービスに使用するのかも決めなければなりません。 その際、 マークを使用する商品・サービスを指定して記載 ...