とある法律職
法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。イソ弁、複数社でのインハウスローヤー(企業内弁護士)、独立開業など経験。運営情報はこちら
法律の条文や契約書を読んでいるとき、「なぜこんなに回りくどい表現なのか」「同じような言葉でも意味が違うのか」と戸惑った経験はありませんか? 日本の法令や公的なルールは、厳密性・正確さを保つために、独特の構造と専門用語(法令用語)を用いて書かれています。このルールを知らずに読み解こうとすると、誤った解釈をしてしまうおそれがあります。 本記事は、管理人の法務経験をもとに、法令の構造・特有の用語・解釈のルールの基本を体系的に学べるようにしたまとめページです。順を追って読んでおけば、法務で必要な条文の読み書きはで ...
今回は、印紙税法ということで、記載金額の計算について見てみたいと思います。 印紙税法における記載金額の計算は、どの課税文書に所属するかの判定や、適用される税率(印紙税額)を決定する上で重要な要素です。 印紙税法は、記載標準となる金額をどのように算定し、また複数の金額や特殊な表記、税金(消費税等)が含まれる場合にどう処理すべきかについて、細かいルール(課税物件表の適用に関する通則4および基本通達等)を定めています。本記事では、これらについて、項目ごとに詳しく解説していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の ...
今回は、印紙税法ということで、印紙税法における契約書の意義(「契約書」該当性)について見てみたいと思います。 印紙税法における契約書は、私法上あるいは一般的なビジネス実務において契約書と呼ばれているもの(契約当事者双方が連名で署名・押印し、それぞれ1通ずつ対等に保有する書面)よりも広範な文書を含んでいるのが特徴です。 ある文書が印紙税法上の契約書に該当するかどうかは、表題(タイトル)が契約書であるか否かに関わらず、契約の成立等の事実を証明する目的で作成されたかという実質によって判定されます。本記事では、契 ...
今回は、法務担当者の日々の業務を少しだけ楽にするリーガル・トリビアをお届けしたいと思います。 契約書を作るとき、「とにかく漢字にした方が格好がつく」「重みが出る」と思っていませんか? 実は、無理に漢字を使うことで、かえって誤字のリスクが高まったり、読みづらくなったりすることがあります。また、近年の法令用語の改正(ひらがな化)に伴い、あえて「ひらがな」で書くことが正解、というケースも増えています。 本記事では、そんな無理して漢字で書かなくていい(むしろひらがな推奨な)契約用語を3つ厳選してご紹介します。 「 ...
今回は、印紙税法ということで、変更契約書等の所属の決定について見てみたいと思います。 本記事では、印紙税法における「予約」「更改」「変更」「補充」の各契約書について、それぞれの法的な定義と、最終的にどの号に所属させるかを決める所属の決定ルールを、印紙税法基本通達や国税庁の解釈に基づいて詳しく解説していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 予約契約書の所属の決定 定義(基本通達15条) 印紙税法上、契約にはその予約を含むと規定されています(通則5)。 予約とは ...
今回は、組織再編ということで、吸収合併手続における事前備置書類について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 事前備置書類とは 吸収合併を行う会社(合併当事会社)は、株主や債権者などの利害関係者に対し判断の資料を提供するため、一定の書類を合併契約承認の株主総会の前などに本店に備え置く義務があります。 この書類を、事前備置びち書類と呼びます。要するに、事前の情報開示です。 他の手続として「事後備置書類」というのもありますが、何の「事前」「事後」かと ...
今回は、印紙税法ということで、文書の所属の決定について見てみたいと思います。 印紙税法における課税文書の該否および税額の判断は、大きく以下の3つのステップに沿って体系的に行われます。 【ステップ1:課否判定】 文書内に課税事項(パーツ)が含まれているか(課税・不課税・非課税)を仕分ける ▼ 【ステップ2:所属の決定】 見つかった課税事項に基づき、一通の文書を何号文書とするか確定させる ▼ 【ステップ3:記載金額の計算】 決定した号数に当てはめる記載金額(課税標準)を算定する ステップ1はいわゆる課否判 ...
感覚でわかるシリーズ。 今回は、会社法上の「株式交換」についてです。 管理人は、学生の時分は何を読んでもイマイチ頭に入ってこず、わかりやすそうな図を見ても「うーん」という感じだったのですが、ある程度年を食ってから自然とわかるようになったので、その感覚を書いてみたいと思います。 株式交換が何なのかは、順繰りにポイントを追っていくようにするとわかりやすいように思います(図か何かで複数のアクションを同時に説明されても、かえって難しい)。 ということで、順番にポイントを見ていきたいと思います。 ポイント① まず、 ...
今回は、印紙税法ということで、課税文書のうち第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)について見てみたいと思います。 印紙税法における第7号文書は、実務において頻繁に作成される一方で、その定義や他の号との関係が複雑なため、判断に迷いやすい文書の一つです。本記事では、第7号文書の基本的な仕組みを整理した上で、間違いやすいポイントなどもピックアップして詳しく解説します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 基本構造 第7号文書とは、特定の取引相手と、将来にわたって反復・ ...
今回は、M&A法務ということで、株主間契約(SHA)のうちプット・オプションとコール・オプションについて見てみたいと思います。 ※株主間契約のSHAというのは、Shareholders Agreementの略です 株主間契約では対象会社の運営・ガバナンスに関する事項と株式の処分に関する事項が規定されることが多いですが、本記事は後者に関する内容になります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 プット・オプションとコール・オプション これらは、一定の条件を満たし ...
今回は、印紙税法ということで、各種契約書のうち産業廃棄物の処理委託契約書について見てみたいと思います。 本記事では、産業廃棄物の処理委託契約書が印紙税法上の課税文書にあたるかどうか、またどのように所属が決定されるかについて、詳しく解説していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 基本的な考え方 産業廃棄物処理委託に関する契約書は、主に収集・運搬に関する業務と処分に関する業務を含んでおり、それぞれ印紙税法上の異なる課税事項に該当します。 そのため、契約の内容(継 ...
今回は、M&A法務ということで、株主間契約(SHA)のうちタグ・アロング(Tag-along)とドラッグ・アロング(Drag-along)について見てみたいと思います。 ※株主間契約のSHAというのは、Shareholders Agreementの略です 株主間契約では「対象会社の運営・ガバナンスに関する事項」と「株式の処分に関する事項」が規定されることが多いですが、本記事は後者に関する内容になります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 株式の処分に関する ...