とある法律職
法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。イソ弁、複数社でのインハウスローヤー(企業内弁護士)、独立開業など経験。
今回は、広告法務ということで、ステマ規制の適用対象者と適用時点について見てみたいと思います。 本記事では、世の中に存在するステマ関連のルール全般ではなく、景品表示法上の不当表示として新たに指定されたステマ告示のことを、ステルスマーケティング規制(ステマ規制)と表記しています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 ステマ規制の適用対象者 ステマ規制の対象となるのは、商品・サービスを供給する事業者(広告主)です。 企業から広告・宣伝の依頼を受けた広告代理店、インフルエン ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、個人関連情報に関する義務について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 個人関連情報取扱事業者(法16条7項) 個人情報保護法では、個人関連情報を扱う事業者を個人関連情報取扱事業者と呼び、個人関連情報に関して義務が課せられる主体としています。 定義は法16条7項に定められており、個人関連情報データベース等を事業の用に供している者とされています。 ▽法16条7項 7 この章、第六章及び第七章において「 ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、個人関連情報の定義について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 個人関連情報とは(法2条7項) 個人関連情報とは、生存する個人に関する情報から、個人情報、仮名加工情報、匿名加工情報を除いたもの、とされています(法2条7項)。 ▽個人情報保護法2条7項 7 この法律において「個人関連情報」とは、生存する個人に関する情報であって、個人情報、仮名加工情報及び匿名加工情報のいずれにも該当しないものをいう。 ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、要配慮個人情報に関する義務について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 要配慮個人情報に関する義務 個人情報保護法は、個人に関する情報を、「個人情報」、「個人データ」、「保有個人データ」に分類し、この分類に従って段階的な義務を課しています(以下の表参照)。 本記事で見る義務は、このうち黄色ハイライトの部分にあたります。 個人情報個人データ保有個人データ要配慮個人情報個人情報に関する義務(法17条~ ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、個人情報取扱事業者に課せられる義務の全体像について見てみたいと思います。 前提として、個人情報取扱事業者の意味も確認してみます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 個人情報取扱事業者とは(法16条2項) 個人情報保護法では、個人情報を扱う事業者を「個人情報取扱事業者」と呼び、個人情報に関して義務が課せられる主体としています。 個人情報取扱事業者の定義は法16条2項で定められており、 個人情報データベース等を事業の用に ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、個人データの漏洩等が発生した場合の対応について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 漏洩等事案が発覚した場合に講ずべき措置(通則ガイドライン3-5-2) 個人情報取扱事業者は、個人データの漏えい・滅失・毀損又はそのおそれのある事案(漏えい等事案)が発覚した場合は、漏えい等事案の内容等に応じて、 事業者内部における報告及び被害の拡大防止 事実関係の調査及び原因の究明 影響範囲の特定 再発防止策の検討 ...
感覚でわかるシリーズ。今回は、「法律第○○号」って何やねん、です。 契約書でも、法律の名称を書くところでたまに見かけたりしますが、これは何なのか?という話です。 正式名称は「法律番号」 法律第○○号というのは、正式には法律番号といいます。年号もつきますので、例えば「令和△年法律第〇〇号」みたいになります。 これは何かというと、単に「何年の」「何番目に」公布された法律か、というナンバリングをしているだけです。 国会で成立した法律すべてに振られる管理No.のようなものと思っておけばよいです。別に法律の話でなく ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、要配慮個人情報の定義について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 要配慮個人情報とは 要配慮個人情報とは、本人に不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要する個人情報のことです(法2条3項)。 個人情報と別括りの概念というわけではなく、あくまでも個人情報の一種になります(個人情報のなかでも、内容の機微性から特別の配慮を要するもの、というイメージ)。 ▽法2条3項 3 こ ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、保有個人データに関する義務について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「保有個人データ」に関する義務 個人情報保護法は、個人に関する情報を、「個人情報」、「個人データ」、「保有個人データ」に分類し、この分類に従って段階的な義務を課しています(以下の表参照)。 本記事で見る義務は、このうち黄色ハイライトの部分にあたります。 個人情報個人データ保有個人データ要配慮個人情報個人情報に関する義務(法17 ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、個人データに関して課せられる義務のうち第三者提供に係る記録義務等について見てみたいと思います。 個人データの流通経路に関する追跡可能性(トレーサビリティ)の確保がその趣旨とされており、第三者提供の提供元(提供する側)の義務と、提供先(受領する側)の義務があります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 第三者提供に係る記録の作成等(法29条) これは、第三者提供の提供元(提供する側)の義務になります。 個人情報取扱事業者 ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、個人データに関する義務のうち外国にある第三者への提供の制限について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 外国にある第三者への提供の制限(法28条1項) 個人情報取扱事業者は、外国にある第三者に個人データを提供する場合には、あらかじめ外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意を得なければなりません。 ▽法28条1項 (外国にある第三者への提供の制限)第二十八条 個人情報取扱事業者は、外国…(略) ...
今回は、個人情報保護法を勉強しようということで、個人データに関する義務のうち第三者提供の制限について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 第三者提供の制限(法27条1項) 個人情報取扱事業者は、個人データを第三者提供するには、あらかじめ本人の同意を得なければなりません(法27条1項)。 (第三者提供の制限)第二十七条 個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。一~七 ...