今回は、面接準備の情報収集として、会社情報の調査について取り上げたいと思う。
応募の際に会社情報についてはざっと見ていると思うが、応募の段階、つまり書類選考をパスするかどうかわからない段階では、それほど詳細に見ていない場合が多いと思う(少なくとも自分はそう)。もしそうであれば、面接準備の段階で、具体的な会社情報の調査が必要になる。
会社情報を調査するのはなぜかというと、もちろん自分がいくかもしれないところだから、というのが根本だが、即物的には、①会社情報について面接で質問があったり、話の流れで出てきたときに「それも知らずに面接来てんの?」となるわけにはいかないし、②会社情報を見て自分から質問したいことがあればそれを準備しておくため、である。
Tips
本文では、エージェントから届くたくさんのリコメンドの中から選ぶ段階で、しかも、書類選考にパスするかわからない時点であまり詳細に見ている時間はないと思うので、上記のように書いた。
しかし、応募の際に具体的な会社情報まで見ておく、という人もいるかもしれない。その場合は、面接準備としては必要ない(既に完了している)。本来、自分が応募する会社のことなのだから、その段階で詳しく見ておくのが本筋であるような気もする。
エージェントの口車に乗って安易に応募しまくるのは良くない、という手堅い考え方の人もいるので、応募判断の際に細かく見るという考え方もあるという紹介です。
会社のHP
では具体的なところを見ていきます。まず見るのは、もちろん会社のホームページ。
上場会社なら、特に、決算動画、有報、サスティナビリティレポートの3つをオススメする。
決算動画
本来は有報を1番先に持ってくるべきなのだろうが、個人的にこれが1番オススメなので、先にもってきた。
決算動画は、直近の四半期の経営成績なので、最新の情報が載っている。また、これは内部の人間としても最もホットな情報であるので、ここに興味を持って準備しておき、面接のときにさり気なく話題を振ることができれば話が弾むことが多い。さらに、あたかもすでに内部の人間であるかのような振る舞いをして、なかなかにウェットな会話ができることもある。
もちろん面接官との会話での雰囲気次第ではあるが。
あと、KPI(決算動画においては、”経営的に重視している指標”の意)とかもわかる。
とにかく、情報の鮮度が高い、というのが決算動画の良いところである。
上場会社であれば、適時開示を見てもいいが、そこまでやり出すとキリがないので個人的にはそこまではあんまりやってない。
有報(有価証券報告書)
会社の基本情報をHPの会社概要ページなどでざっと見た後、有報を見るというのが個人的なパターンである。
最近の経営成績もわかるし、事業セグメントもわかるし、投資家向けの最も基本となる情報だから、まあ何でも載っている。ただ分量が多いので、当然かじり読みである。欠点は、基本的に文字と表だけなので、見ていて味気ないことである。
ちなみに、決算動画でも有報でもCSRレポートでも何でもそうだが、どの部分を見るかというと、◆会社の役員構成、◆企業グループを形成しているならそのグループ構成、◆事業セグメント、◆経営成績(BSとPL)、といったあたりかなと思う(個人的見解です)。
最初の転職活動の初期においては、法務なら「定款」も見といた方がいいのかな、と思うこともあるかもしれないが、自分は見たことなく、それで困ったことも一度もないので、不要だと思う。
CSRレポート
サスティナビリティレポートとか、名前が違う場合もあると思うが、基本的にはこれも投資家向けの情報である。
名前からすると内容が想像しにくいが、どういう位置づけの資料なのというと、企業は「CSR(企業の社会的責任)を果たしながら事業活動に邁進している」ということを社会に向かってアピールしたいんだけれども、「誰に向かってアピールするか」ということが何かルールで決まっているわけでもないので、ほとんどの場合、とりあえずは「投資家に」アピールするということで、投資家向けに作られている資料である。
要は、ウチはこういう会社で、こういう事業や社会貢献をがんばってます!という資料である。
内容的には、有報的な情報をきれいにビジュアライズしたもの。豪華なパンフレットみたいなものだ。有報は文字と表だけの味気ないものだが、CSRレポートの方は写真や絵がふんだんに載っているので、眺めながら多少は楽しく見れる。
以上を要するに、早い話が、投資家向けのリリースを見れば充実した会社情報がゲットできるということである。普通は、IRのページに載っている。
上場会社でなく上記のような情報がない場合は、会社HPそのものをゴリゴリ見ておく(といっても、もちろん時間と気力の許す限りで)。
転職系の口コミサイト
会社のHPのほかにもう一つ見ておけばいいかなと思うのは、いわゆる転職系の口コミサイトである。
内部的な情報がポロポロと出ているので、内部の雰囲気(あるいは実態)を想像してみるのに、一定程度有用である。
ただし、必須ではないと思う。情報の信憑性も確かめようがないので、信憑性としてはネットニュースのコメント欄とか、ネットの掲示板ぐらいに思っておくのがいいのではないかと思う(個人的には)。もちろん、課金して全部読めるようにした上で、積極的に活用するという方針をとってもいいですし。そのあたりはお好みで。
「転職 口コミサイト」などでググれば、たくさん出てくる。
結び
会社情報の調査については以上です。
決算動画を推してるあたりは、管理人の個人的経験(よくいえばオリジナリティ、悪くいえばバイアス)が入っておりますので、そのあたりは差し引きつつ見ていただければ幸いです。
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