日記

訴因変更の要否

2009年12月5日

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本日起案で課題として考えていた問題について裁判官に話を聞いている中で、自分としてはすごい目からウロコな表現があったので、記録しておきたい。

訴因変更の要否に関する最判平成13年4月11日の判断基準について、在学中に頑張って一応理解した(つもり)ものの、実は判断基準が(自分にとっては)けっこう複雑で、うまくまとまらんもんかいなと前から思っていた。

で、今日裁判官から聞いたのは「書き込んでしまった争点」っていう表現。
裁判官と話していたのは全然別の話だが、話の中で平成13年判決に触れ、そのときに裁判官がポロッと言っただけの言葉。だけど、自分としては「なるほど!」と思った。

要するに、上記判例の判断基準を今日現在の理解で整理すると、

Ⅰ.審判対象画定の見地からは
→「罪となるべき事実」そのものの変更があった場合:訴因変更必要(規範①)

Ⅱ.被告人の防御の見地からは
→訴因として「書き込んでしまった争点」の変更があった場合
:原則 訴因変更必要(規範②) ∵一般的に防御上不利益だから
:例外 防御上の具体的不利益がなければ訴因変更不要(規範③)

という感じ。

「罪となるべき事実」と「争点」の区別ができているのは前提。

自分としては規範②の部分が、ただ単に争点であるってだけではなく「いったん訴因として明示したもの」っていう限定が入ってるのがややこしく、うまく整理できんもんかいなと思っていたが、今日不意に解決した。

(注:上記の整理が間違っていても責任は持てません…悪しからず。)

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