大阪弁護士会の事前研修に行ってきた。
百選にも載ってる有名事件の白表紙版。
事実認定を自由奔放に加えて作った、論文答案に毛が生えた感じのものを書いてみた。
どんな感じがいいのかわかんないもの。見たことないし。
起案自体は初めて取り組むことだったので、結構楽しかった。
とはいえ、これがロースクールが教育しそこなった前期修習の学習を埋めるものかは疑問なしとしない。
「ロースクールで修得済みという建前で、これが言葉通りうまくいっているのであれば我々もこのような企画をすることはないのですが・・・」というのは、講師の先生の発言。
言ってもうたか(笑)。
コンプライアンスとかロースクールとか裁判員制度とかが、「法と実態の乖離」という共通のテーマで問題提起される日がそう遠くない日に来ると思う。
民法と民訴がある程度わかってないと要件事実はわからない。
民法と民訴がある程度わかってないと民事執行保全もわからない。
これらを同時並行的にやっていくというのは、たとえて言えば数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲをいっぺんに進行させているようなもので、そのようなやり方で応用的な部分がうまくのるはずがないのだ。
簡単なことであるように思うが、そのへんのことに想像力がない人が制度を設計しているので(法と実態の乖離)、この事前研修のようなものが現場側で帳尻あわせとして生まれるのである。
このパターンは昨今本当に数多い。
ほとんどのロースクールが課外で答練を設けているのも同じ構造によるものだと思う。どこも名前は建前上微妙にぼかしているけど(笑)。