今回は、金融商品取引法ということで、適格機関投資家について見てみたいと思います。
本記事では、金融商品取引法および関連法令に基づく定義、具体的な範囲、法体系上の役割などについて解説します。
ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。
本記事の条文(金商法)は、令和8年8月12日施行版を基準にしています
メモ
このカテゴリーでは、インハウスとしての法務経験からピックアップした、管理人の独学や経験の記録を綴っています。
ネット上の読み物としてざっくばらんに書いており、感覚的な理解を掴むことを目指していますが、書籍などを理解する際の一助になれば幸いです。
適格機関投資家の概要と根拠法令
適格機関投資家とは、有価証券に対する投資に関する専門的知識および経験を有するプロの投資家を指します。
金融商品取引法上の根拠条文
適格機関投資家の定義は、法2条3項1号に規定されています。
同号では、「有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有する者として内閣府令で定める者」と定義されています。
▽金商法2条3項1号(抄)
一 多数の者(適格機関投資家(有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有する者として内閣府令で定める者をいう。以下同じ。)が含まれる場合であつて、…
定義府令における詳細規定
1号の委任を受け、定義府令(「金融商品取引法第2条に規定する定義に関する内閣府令」)の10条が、具体的な範囲や要件を定めています。
適格機関投資家の分類
定義府令10条1項により、適格機関投資家は、大きく以下の2つの類型に分かれています。
01|属性により当然に該当する者(届出不要)
その事業の性質や適用される規制体系から、当然に高い投資能力を有するとみなされる事業者や機関です。
主な例としては、
- 第一種金融商品取引業者(有価証券関連業を行う者に限る)および投資運用業者
- 投資法人および外国投資法人
- 銀行、保険会社、外国保険会社
- 信託会社(管理型信託会社を除く)
- 投資事業有限責任組合(LPS)
- 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)、株式会社日本政策投資銀行などの公的・政府系金融機関
などがあります。
▽定義府令10条1項
(適格機関投資家の範囲)
第十条 法第二条第三項第一号に規定する内閣府令で定める者は、次に掲げる者とする。ただし、第十五号に掲げる者以外の者については金融庁長官が指定する者を除き、同号に掲げる者については金融庁長官が指定する者に限る。
1号~27号:クリックで開きます
一 金融商品取引業者(第一種金融商品取引業(有価証券関連業に該当するものに限り、法第二十九条の四の二第九項に規定する第一種少額電子募集取扱業務又は法第二十九条の四の四第八項に規定する非上場有価証券特例仲介等業務のみを行うものを除く。)又は投資運用業を行う者に限る。)
二 投資法人
三 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十五項に規定する外国投資法人
四 銀行
五 保険会社
六 保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第七項に規定する外国保険会社等
七 信用金庫及び信用金庫連合会並びに労働金庫及び労働金庫連合会
八 農林中央金庫及び株式会社商工組合中央金庫
九 信用協同組合のうち金融庁長官に届出を行った者及び信用協同組合連合会並びに業として預金若しくは貯金の受入れ又は共済に関する施設の事業をすることができる農業協同組合連合会及び共済水産業協同組合連合会
十 株式会社地域経済活性化支援機構(株式会社地域経済活性化支援機構法(平成二十一年法律第六十三号)第二十二条第一項第一号、第二号イ及びハ、第三号、第七号並びに第八号に掲げる業務を行う場合に限る。)
十の二 株式会社東日本大震災事業者再生支援機構(株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法(平成二十三年法律第百十三号)第十六条第一項第一号並びに第二号イ及びハに掲げる業務を行う場合に限る。)
十一 財政融資資金の管理及び運用をし、並びに財政投融資計画の執行(財政融資資金の管理及び運用に該当するものを除く。)をする者
十二 年金積立金管理運用独立行政法人
十三 株式会社国際協力銀行及び沖縄振興開発金融公庫
十四 株式会社日本政策投資銀行
十五 業として預金又は貯金の受入れをすることができる農業協同組合及び漁業協同組合連合会
十六 令第一条の九第五号に掲げる者(法第三十三条の二の規定により登録を受けたものに限る。)
十七 銀行法施行規則(昭和五十七年大蔵省令第十号)第十七条の三第二項第十二号に掲げる業務を行う株式会社のうち、当該業務を行う旨が定款において定められ、かつ、この号の届出の時における資本金の額が五億円以上であるものとして金融庁長官に届出を行った者
十八 投資事業有限責任組合契約に関する法律第二条第二項に規定する投資事業有限責任組合
十九 存続厚生年金基金(公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第六十三号)附則第三条第十一号に規定する存続厚生年金基金をいう。第二十三号及び第三項第二号ホにおいて同じ。)であって、同法附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号。第三項第二号ホにおいて「旧厚生年金保険法」という。)第百七十六条第二項の規定による届出がされているもののうち最近事業年度に係る年金経理に係る貸借対照表(公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令(平成二十六年政令第七十四号。第三項第二号ニにおいて「平成二十六年経過措置政令」という。)第三条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令(平成二十六年政令第七十三号)第一条の規定による廃止前の厚生年金基金令(昭和四十一年政令第三百二十四号。第三項第二号ニにおいて「廃止前厚生年金基金令」という。)第三十九条第一項の規定により提出されたものに限る。)における流動資産の金額及び固定資産の金額の合計額から流動負債の金額、支払備金の金額及び過剰積立金残高の金額の合計額を控除した額が百億円以上であるものとして金融庁長官に届出を行った者、企業年金基金のうち最近事業年度に係る年金経理に係る貸借対照表(確定給付企業年金法施行規則(平成十四年厚生労働省令第二十二号)第百十七条第三項第一号の規定により提出されたものに限る。)における流動資産の金額及び固定資産の金額の合計額から流動負債の金額及び支払備金の金額の合計額を控除した額が百億円以上であるものとして金融庁長官に届出を行った者並びに企業年金連合会
二十 都市再生特別措置法(平成十四年法律第二十二号)第二十九条第一項第一号に掲げる業務を行うものとして同項の承認を受けた者(同号に掲げる業務を行う場合に限る。)及び同法第七十一条第一項第一号に掲げる業務を行うものとして同項の承認を受けた者(同号に掲げる業務を行う場合に限る。)
二十一 信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第二条第二項に規定する信託会社(同条第四項に規定する管理型信託会社を除く。第十六条第一項第一号の二イ(3)、第四号の二ハ及び第七号において同じ。)のうち金融庁長官に届出を行った者
二十二 信託業法第二条第六項に規定する外国信託会社(同条第七項に規定する管理型外国信託会社を除く。第十六条第一項第一号の二イ(3)、第四号の二ハ及び第七号において同じ。)のうち金融庁長官に届出を行った者
二十三 次に掲げる要件のいずれかに該当するものとして金融庁長官に届出を行った法人(存続厚生年金基金を除き、ロに該当するものとして届出を行った法人にあっては、業務執行組合員等(組合契約を締結して組合の業務の執行を委任された組合員、匿名組合契約を締結した営業者若しくは有限責任事業組合契約を締結して組合の重要な業務の執行の決定に関与し、かつ、当該業務を自ら執行する組合員又は外国の法令に基づくこれらに類する者をいう。ロ及び第二十四号において同じ。)として取引を行う場合に限る。)
イ 当該届出を行おうとする日の直近の日(以下この条において「直近日」という。)における当該法人が保有する有価証券の残高が十億円以上であること。
ロ 当該法人が業務執行組合員等であって、次に掲げる要件の全てに該当すること(イに該当する場合を除く。)。
(1) 直近日における当該組合契約、匿名組合契約若しくは有限責任事業組合契約又は外国の法令に基づくこれらに類する契約に係る出資対象事業により業務執行組合員等として当該法人が保有する有価証券の残高が十億円以上であること。
(2) 当該法人が当該届出を行うことについて、当該組合契約に係る組合の他の全ての組合員、当該匿名組合契約に係る出資対象事業に基づく権利を有する他の全ての匿名組合契約に係る匿名組合員若しくは当該有限責任事業組合契約に係る組合の他の全ての組合員又は外国の法令に基づくこれらに類する契約に係る全ての組合員その他の者の同意を得ていること。
二十三の二 次に掲げる要件のいずれかに該当するものとして金融庁長官に届出を行った特定目的会社(資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号。以下「資産流動化法」という。)第二条第三項に規定する特定目的会社をいう。第二十三条第六号において同じ。)
イ 資産流動化法第四条第一項の規定による届出が行われた資産流動化法第二条第四項に規定する資産流動化計画(当該資産流動化計画の変更に係る資産流動化法第九条第一項の規定による届出が行われた場合には、当該変更後の資産流動化計画。第三項第三号トにおいて同じ。)における特定資産(資産流動化法第二条第一項に規定する特定資産をいう。以下この号において同じ。)に有価証券が含まれ、かつ、当該有価証券の価額が十億円以上であること。
ロ 資産流動化法第二百条第一項の規定により、特定資産(その取得勧誘(法第二条第三項に規定する取得勧誘をいい、法第二条の三第二項に規定する組織再編成発行手続を含む。第十三条第二項を除き、以下同じ。)が法第二条第三項第二号イに掲げる場合に該当するものである有価証券に限る。ハにおいて同じ。)の管理及び処分に係る業務を行わせるため信託会社等(資産流動化法第三十三条第一項に規定する信託会社等のうち、適格機関投資家に該当する者をいう。第三項第三号チにおいて同じ。)と当該特定資産に係る信託契約を締結しており、かつ、当該届出を行うことについての当該特定目的会社の社員総会の決議があること。
ハ 資産流動化法第二百条第二項の規定により、特定資産の管理及び処分に係る業務を当該特定資産の譲渡人である金融商品取引業者(投資運用業を行う者に限る。以下この号及び第三項第三号リにおいて同じ。)又は当該特定資産の管理及び処分を適正に遂行するに足りる財産的基礎及び人的構成を有する金融商品取引業者に委託しており、かつ、当該届出を行うことについての当該特定目的会社の社員総会の決議があること。
二十四 次に掲げる要件のいずれかに該当するものとして金融庁長官に届出を行った個人(ロに該当するものとして届出を行った個人にあっては、業務執行組合員等として取引を行う場合に限る。)
イ 次に掲げる要件の全てに該当すること。
(1) 直近日における当該個人が保有する有価証券の残高が十億円以上であること。
(2) 当該個人が金融商品取引業者等に有価証券の取引を行うための口座を開設した日から起算して一年を経過していること。
ロ 当該個人が業務執行組合員等であって、次に掲げる要件の全てに該当すること(イに該当する場合を除く。)。
(1) 直近日における当該組合契約、匿名組合契約若しくは有限責任事業組合契約又は外国の法令に基づくこれらに類する契約に係る出資対象事業により業務執行組合員等として当該個人が保有する有価証券の残高が十億円以上であること。
(2) 当該個人が当該届出を行うことについて、当該組合契約に係る組合の他の全ての組合員、当該匿名組合契約に係る出資対象事業に基づく権利を有する他の全ての匿名組合契約に係る匿名組合員若しくは当該有限責任事業組合契約に係る組合の他の全ての組合員又は外国の法令に基づくこれらに類する契約に係る全ての組合員その他の者の同意を得ていること。
二十五 外国の法令に準拠して外国において次に掲げる業を行う者(個人を除く。)で、この号の届出の時における資本金若しくは出資の額又は基金の総額がそれぞれ次に定める金額以上であるものとして金融庁長官に届出を行った者
イ 第一種金融商品取引業(有価証券関連業に該当するものに限り、法第二十九条の四の二第九項に規定する第一種少額電子募集取扱業務又は法第二十九条の四の四第八項に規定する非上場有価証券特例仲介等業務と同種類の業務のみを行うものを除く。) 五千万円
ロ 投資運用業 五千万円
ハ 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第二項に規定する銀行業 二十億円
ニ 保険業法第二条第一項に規定する保険業 十億円
ホ 信託業法第二条第一項に規定する信託業(同条第三項に規定する管理型信託業以外のものに限る。) 一億円
二十六 外国政府、外国の政府機関、外国の地方公共団体、外国の中央銀行及び日本国が加盟している国際機関のうち金融庁長官に届出を行った者
二十七 外国の法令に準拠して設立された厚生年金基金又は企業年金基金に類するもののうち、次に掲げる要件の全てを満たすものとして金融庁長官に届出を行った者
イ 外国において主として退職年金、退職手当その他これらに類する報酬を管理し、又は給付することを目的として運営されていること。
ロ 最近事業年度に係る財務計算に関する書類であって貸借対照表に相当するものにおける資産の総額から負債の総額を控除して得た額(第三項第四号ニ及び第十一項において「純資産額」という。)が百億円以上であること。
02|金融庁長官への届出により該当する者(届出を要する者)
一定の要件を満たした上で、自ら金融庁長官(内閣総理大臣)へ届出を行うことで適格機関投資家となることができる事業者や個人です。
主な例は、以下のとおりです。
- 有価証券残高が10億円以上の法人(23号イ)
概要:直近の日において保有する有価証券の残高が10億円以上である法人
- 有価証券残高が10億円以上であり、金融商品取引業者等に口座を開設してから1年以上を経過している個人(24号イ)
概要:直近の日における保有有価証券の残高が10億円以上であり、かつ金融商品取引業者等に口座を開設した日から1年を経過している個人
- 組合等の契約に係る有価証券残高が10億円以上で、全組合員の同意を得た業務執行組合員等(法人は23号ロ、個人は24号ロ)
概要:組合契約等に係る出資対象事業により業務執行組合員等として保有する有価証券の残高が10億円以上であり、かつ全組合員の同意を得ている者
- 資本金等が一定額以上の外国金融事業者(第一種金融商品取引業・投資運用業・銀行業・保険業・信託業等を営む外国法人)(25号)
概要:外国の法令に準拠して外国において業を行う法人であり、業種に応じた資本金等の額(第一種金融商品取引業:5,000万円以上、投資運用業:5,000万円以上、銀行業:20億円以上、保険業:10億円以上、管理型以外の信託業:1億円以上)を満たす者
- 純資産額が100億円以上の厚生年金基金、企業年金基金(日本の年金基金は19号、外国の年金基金は27号)
概要:最近事業年度の財務計算に関する書類において、所定の計算による残高または純資産額が100億円以上である年金基金等
- 金融庁長官に届出を行った信用協同組合や資本金5億円以上のベンチャーキャピタル会社(信用協同組合は9号、VCは17号)
概要:VCは、関連業務を行う旨が定款において定められ、届出時の資本金の額が5億円以上である株式会社
届出手続と有効期間
届出により適格機関投資家となる区分については、以下の手続および運用ルールが定められています。
- 届出方式:所定事項を記載した書面を金融庁長官へ提出します。届出は随時行うことが可能です。
- 有効期間:届出が行われた日の翌々月の初日から2年間となります。
- 公示:届出を行った者の名称、住所、適格機関投資家に該当する期間などは官報および金融庁ウェブサイトにおいて公表されます。
▽定義府令10条3項・6項・9項
3 第一項第九号、第十七号、第十九号又は第二十一号から第二十七号までの規定により当該各号に掲げる者として金融庁長官に届出を行おうとする者(以下この条において「届出者」という。)は、次の各号に掲げる届出者の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載した書面により、その旨を金融庁長官に届け出なければならない。
1号~4号:クリックで開きます
一 第一項第九号、第十七号、第二十一号、第二十二号、第二十五号及び第二十六号に掲げる者に係る届出者 次に掲げる事項
イ 商号又は名称
ロ 代表者の役職名及び氏名
ハ 本店又は主たる事務所の所在地
ニ 第十二項に規定する代理する権限を有する者の商号、名称又は氏名及び本店若しくは主たる事務所の所在地又は住所(第一項第二十五号及び第二十六号に掲げる者に係る届出者に限る。)
ホ 適格機関投資家の種別(第一項各号の種別をいう。第三号ホにおいて同じ。)
ヘ この号の届出の時における資本金若しくは出資の額又は基金の総額(第一項第十七号及び第二十五号に掲げる者に係る届出者に限る。)
ト 外国において行っている業務及び当該業務の根拠となる法令(第一項第二十五号に掲げる者に係る届出者に限る。)
二 第一項第十九号に掲げる者に係る届出者 次に掲げる事項
イ 名称
ロ 代表者の役職名及び氏名
ハ 主たる事務所の所在地
ニ 最近事業年度に係る年金経理に係る貸借対照表(平成二十六年経過措置政令第三条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる廃止前厚生年金基金令第三十九条第一項の規定により提出されたものに限る。)における流動資産の金額及び固定資産の金額の合計額から流動負債の金額、支払備金の金額及び過剰積立金残高の金額の合計額を控除した額又は最近事業年度に係る年金経理に係る貸借対照表(確定給付企業年金法施行規則第百十七条第三項第一号の規定により提出されたものに限る。)における流動資産の金額及び固定資産の金額の合計額から流動負債の金額及び支払備金の金額の合計額を控除した額
ホ 旧厚生年金保険法第百七十六条第二項の規定による届出の日(第一項第十九号に掲げる者のうち存続厚生年金基金に係る届出者に限る。)
三 第一項第二十三号から第二十四号までに掲げる者に係る届出者 次に掲げる事項
イ 商号、名称又は氏名
ロ 代表者の役職名及び氏名(第一項第二十三号及び第二十三号の二に掲げる者に係る届出者に限る。)
ハ 本店若しくは主たる事務所の所在地又は住所
ニ 第十二項に規定する代理する権限を有する者の商号、名称又は氏名及び本店若しくは主たる事務所の所在地又は住所(非居住者(外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項第六号に規定する非居住者をいう。以下この条において同じ。)である届出者に限る。)
ホ 適格機関投資家の種別及び第一項第二十三号イ若しくはロのいずれに該当するかの別、同項第二十三号の二イからハまでのいずれに該当するかの別又は同項第二十四号イ若しくはロのいずれに該当するかの別
ヘ 直近日において保有する有価証券の残高(第一項第二十三号イ若しくはロ又は同項第二十四号イ若しくはロに該当する場合に限る。)
ト 資産流動化法第二条第四項に規定する資産流動化計画の届出日並びに当該資産流動化計画に記載された有価証券の種類及び価額(第一項第二十三号の二イに該当する場合に限る。)
チ 第一項第二十三号の二ロに規定する信託契約を締結している信託会社等の名称
リ 第一項第二十三号の二ハに規定する金融商品取引業者の名称
ヌ 第一項第二十三号の二ロ又はハに規定する決議を行った社員総会の議事の内容
四 第一項第二十七号に掲げる者に係る届出者 次に掲げる事項
イ 名称
ロ 代表者の役職名及び氏名
ハ 主たる事務所の所在地
ニ 最近事業年度に係る純資産額
ホ 第十二項に規定する代理する権限を有する者の商号、名称又は氏名及び本店若しくは主たる事務所の所在地又は住所
ヘ 外国において行っている業務及び当該業務の根拠となる法令
6 第三項の規定により届出を行った場合の適格機関投資家に該当することとなる期間は、当該届出が行われた月の翌々月の初日から二年を経過する日までとする。
9 金融庁長官は、第三項の規定により届出が行われたときは、当該届出が行われた月の翌々月の初日までに、当該届出を行った者の商号、名称又は氏名、本店若しくは主たる事務所の所在地又は住所、適格機関投資家に該当する期間(第六項に規定する期間をいう。)及び当該届出を行った者が第一項第二十三号ロ又は第二十四号ロに該当するものとして届出を行った者である場合にはその旨を官報に公告しなければならない。
金融商品取引法における役割と位置付け
適格機関投資家は、金融商品取引法上の各規制領域において重要な役割を果たしています。
① 発行開示規制における役割(プロ私募)
有価証券の新規発行において、勧誘の相手方が適格機関投資家のみであり、かつ一般投資家に譲渡されるおそれが少ない要件(転売制限)を満たす場合、適格機関投資家向け勧誘(プロ私募)に該当し、有価証券届出書の提出等の発行開示義務が免除されます(法2条3項2号イ)。
② ファンド規制における役割(適格機関投資家等特例業務)
ファンド(集団投資スキーム)の自己募集および自己運用において、出資者に適格機関投資家が1名以上含まれ、一般投資家が49名以下である等の要件を満たす場合、適格機関投資家等特例業務(法63条)として、登録ではなく事前届出による業務運用が可能となります。
③ 行為規制における役割(特定投資家制度)
金融商品取引業者等の行為規制においては、適格機関投資家は自動的に特定投資家(プロ投資家)に分類されます(法2条31項1号)。
適格機関投資家は、特定投資家のうち「一般投資家に移行できない(アマ成りできない)特定投資家」として位置付けられています(法34条の2第1項)。
結び
今回は、金融商品取引法における適格機関投資家について見てみました。
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[注記]
本記事を含む一連の勉強記事は、過去の自分に向けて、①自分の独学や経験の記録を見せる、②感覚的な理解を伝えることを優先する、③細かく正確な理解は書物に譲る、ということをコンセプトにした読みものです。ベテランの方が見てなるほどと思うようなことは書かれていないほか、業務上必要であるときなど、正確な内容については別途ご確認ください。また、法改正をはじめとした最新の情報を反映しているとは限りませんので、ご注意ください。
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主要法令等・参考文献
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