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【取適法】意外と厳しい「返品の禁止」のルールを図解でサクッと解説

2026年4月6日

この記事は、上記のYouTube動画を文字起こししたものです

今回は、中小受託取引適正化法(取適法)ということで、委託事業者の禁止事項のうち返品の禁止について見てみたいと思います。

取適法では、立場の弱い中小受託事業者を守るために11の禁止事項を定めていますが、その一つに返品の禁止があります。

一般的に、不良品なら返品して当然と思いがちですが、取適法においては、その“当然”が通じないケースがあります。

今回は、何が禁止される返品にあたるのか、逆にどういう場合なら返品できるのか、その条件や期間について解説します。ではさっそく見ていきましょう!

Section 1 返品の禁止とは

まず、返品の禁止とはどういうルールかについてです。

これは、委託事業者が、中小受託事業者に責任がないのに、いったん受領した商品を中小受託事業者に引き取らせることを禁止するものです。

ポイントは受領した後という点です。

受領拒否の禁止という別のルールがありますが、あれは受け取るの話でした。今回の返品の禁止は、受け取りが完了したの行為を規制しています。

例えば、

  • 「シーズンが終わって売れ残った」とか「賞味期限が切れた」といった販売不振・在庫処分のための返品
  • 「発注元からの注文がキャンセルされた」といった取引先の都合による返品
  • 「番組が打ち切りになった」といった事業計画の変更による返品

これらはすべて、中小受託事業者に責任がないので、違法となります。

返品の名目や数量の多寡を問わず、また、受領した後に返品について合意があったとしても、中小受託事業者に責任がなければアウトになります。

なお、対象となるのは「給付に係る物」ですので、製造委託などが対象となり、サービス(役務提供)などは「受領」という概念がないため除かれています。

Section 2 返品が認められる場合(例外と期間)

では、逆にどういう場合なら返品が認められるのか、という例外について見てみます。

結論からいうと、中小受託事業者の責めに帰すべき理由がある場合に限られます。

具体的には、納入された物品が不良品だったり、仕様違いだったりする場合です。

ただ、ここで注意が必要なのは、不良品であれば無条件にいつでも返品できるわけではないということです。

返品ができる期間にも、運用上の制限が設けられています。

原則:受領後速やかに

まず原則として、不良品が見つかった場合は、受領後速やかに引き取らせなければなりません。発見から長期間放置した後に返品することは認められません。

抜取検査の場合

また、継続的な取引で抜取検査を行っている場合は、一定の条件を満たせば、その代金の最初の支払時までなら返品できます。

直ちに発見できない不適合の場合

そして、一見しただけでは分からない、直ちに発見することができない不適合がある場合です。この場合は、受領後6か月以内であれば返品が認められます(※一般消費者への保証期間が長い場合は最長1年以内)。

逆にいうと、6か月を超えてしまったら、たとえ隠れた欠陥があったとしても、返品すると法違反になる可能性があるということです。

Section 3 実務上の注意点(不良品でも返品不可?)

最後に、実務上の注意点です。ここが一番のポイントかもしれません。

先ほどの期間制限などのルールがあるため、実務上は”不良品”であっても返品が違法となるケースが存在します。

例えば、以下のようなケースです。

  • 委託内容が不明確な場合:発注時に仕様が明確にされておらず、検査基準も曖昧な場合、後から「イメージと違う」と言っても返品できません
  • 検査基準の恣意的な変更:以前は許容されていたレベルの色むらを、急に「不良」として返品する場合などです
  • 検査省略:受入検査を省略して漫然と受領してしまった場合、その後に不良が見つかっても返品できません
  • 期間切れ:先ほど触れたように、直ちに発見できない欠陥であっても、受領後6か月を経過した場合は返品できません

このように、自社の検収体制や発注の仕方が甘いと、結果的に不良品を抱え込むことになりかねませんので、注意が必要です。

Section 4 まとめ

では最後にまとめます。

取適法における返品の禁止は、受領後に中小受託事業者に商品を引き取らせることを禁じています。

返品ができるのは、相手に責任がある場合(不良品など)に限られますが、それも「受領後速やかに」や「6か月以内」といった期間制限があります。

違反を防ぐためのポイントとしては、

  • 仕様の明確化:発注段階で仕様や検査基準を書面等はっきりさせておくこと
  • 受入検査の実施:納品されたら速やかに検査を行い、漫然と受領しないこと
  • 受領の意識改革:一度受け取ったら、自社の責任で在庫リスクを負うという認識を持つこと

このあたりが重要になるかと思います。

「とりあえず受け取って、ダメなら返せばいい」という考え方は通用しない、ということですね。

結び

では今回の話は以上です。

今回は中小受託取引適正化法(取適法)ということで、委託事業者の禁止事項の一つ、返品の禁止について見てみました。ではまた。

さらに詳しい解説はブログ本編で!

本記事と冒頭の動画は、以下の解説記事をもとに、内容を理解しやすいよう会話的に再構成したものです。

図解による全体像の把握を目的とした補助的な記事になりますので、網羅的な解説や条文ベースの正確な理解については、ブログ本編をご参照ください。

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