独立開業

【弁護士の独立】独立開業のときに揃えるとよいもの一覧|什器・備品・システムなど

著作者:rawpixel.com/出典:Freepik

今回は、事務所開設のときに揃えるものを解説してみたいと思います。

管理人の場合は弁護士開業だったので、法律事務所開設のケースになりますが、個人規模の事務所であれば大体共通すると思いますので、よかったら参考にしてもらえればと思います。

管理人の経験談としては、独立開業するときは何を揃えたらいいんだろうと思ってけっこう検索し(ググり)ましたが、一覧的に解説してるものはほぼなく、まあまあ困りました。

これも必要なの?あっ、これも必要なのか…と後からボロボロ出てくると、精神的にダレます(管理人はダレました)。

最初って何かと慣れないですし、ほかにもやることいろいろありますから、結構消耗します。なので、先に一覧でざざっと見ておくと有益だと思います。

分類別に見ると

まずざっくり見た方がわかりやすいと思いますので、分類すると、①什器、②備品、③OA機器・通信機器、④ソフト・システム、⑤法律関連サービス、⑥ホームページ、⑦その他、の7つになるかと思います。

内容をざざっと説明すると、

什器は、大型の置物や家具類
備品は、小物類
OA機器・通信機器は、オフィス機器類
ソフト・システムは、導入するソフトやシステム
法律関連サービスは、申込する法律系サービスやビジネス系サービス
ホームページは、ホームページをつくるときに必要なもの
その他は、文字通りその他

みたいな感じですかね。

この分類に沿って、事務所開設のときに揃えるとよいと思うもの一覧を、以下のような表にしてみました(経験談)。

また、マストなものか、あるとベターなものかについても、意見をつけています(個人的意見)。

ただし、この記事ではアナログ、つまり紙媒体で管理するスタイルを想定しています。デジタル化すれば省略できるものも多いです。そのあたりの点は、後日また別の記事にしたいと思います。

事務所開設のときに揃えるもの一覧

事務所解説のときに揃えるとよいと思うものを一覧表にすると、以下のような感じになります。

分類 揃えるもの マスト ベター 若干の説明
什器 執務用デスクとチェア いわずもがな必要。
レターケース 紙媒体で管理するならやはり何かと便利。(例)委任状や委任契約書など書式をプリントアウトしたものをストックしておくetc
キャビネット 記録を保管するキャビネット。施錠できるものを。
金庫 必要。
本棚 書籍の量に応じて必要。見た目にも法律事務所っぽくなる。
相談スペース用家具(机やいす) 必要。
ホワイトボード やはり打ち合わせ時にあると何かと便利。プロジェクターで代替できるとかっこいい。
応接用家具 応接用のローソファ・ローテーブルなど。営業に来られた人との打合せや、依頼者とのカジュアルな会話のときに。
マガジンラック 法律系雑誌や各種会誌を入れるとおしゃれで、見た目にも法律事務所っぽくなる。
冷蔵庫など 小型の冷蔵庫やTIFALなど、給湯室系のアイテム。必要に応じて。
パーティション 仕切りや目隠しが必要なレイアウトならば購入。
看板 あった方がいいが、けっこうお金がかかる。玄関ドアへのサイン(つまりガラスにシールを貼る)だけ、というのもアリ。
備品 テプラ 紙媒体で管理するなら何かと便利。
デジカメ スマホでいいという説もあるが、現地見分のときにスマホ使ってるとかっちょ悪い気もする。
ゴム印一式 所在地・事務所・弁護士名、甲・乙号証(縦・横)などなど。アスクルでつくれる。
シールボックス ゴム印一式や職印などハンコ類を入れておく。
名刺 SNSでいいという説もあるが、なんだかんだ言ってやっぱり要る。アスクルでつくれる。
法律書籍 必要。最近はサブスクサービスも出てきているが、まだ出始めの感。
受付プレート アスクルで買える。
玄関の泥よけマット 普段は存在を感じないが、地味に必要。ないと困ったことになる。
掃除道具 普通に必要。適度に。
OA機器・通信機器 業務用PC ノートにするかデスクトップにするかはお好みで。
タブレット やはりあると便利。
電話機(固定電話) IP電話アプリを入れてスマホで済ますという手もあるが、やはりあった方がよいと思う。最初は転送機能つきのものを買うとコスパがよい。ビジネスフォン導入は将来的に。
業務用携帯電話 アプリを入れて私用スマホで兼用するという手もあるが。
複合機 オフィス用大型機にするか中型機にするか、レーザーにするかインクジェットにするかなど、けっこう悩むところ。
シュレッダー 家庭用を持っている場合、これを流用する手もあるが、けっこうキツい(溜まっていく)。やはり業務用を買った方がよい。
プロジェクター これで打ち合わせできるとかっこいい。
プロバイダサービス wifi環境を構築。
電話回線サービス 固定電話とFAXを別の回線にするなら2回線。固定電話はスマホ、FAXはインターネットFAX、にすれば省略可能。
ソフト・システム 弁護士業務システム 株式会社リーガルの「護」が一番メジャーか。最近は「firmee」というのもあるらしい。業務システムを導入しない場合、自分でデータ管理することになるが、コンフリクトチェックなどできるようにしておく必要あり。
注釈民法DVD お金がかかるが、ないと困ると思う。
PDF編集ソフト あると便利。
会計ソフト 弥生会計が一番メジャーか。これから始めるならはじめからオンラインの方がよいと思う。
ウィルス対策ソフト いわずもがな必要。
法律関連サービス 判例DB(オプションサービスも含む) 判例秘書がやはりまだ一番メジャーか。ただ最近はWestLawJapanなど他も隆盛。
登記情報閲覧サービス 便利。
e内容証明 便利。
ビジネス情報DBサービス 新聞・雑誌記事や企業情報のDB。反社チェックをするときなど。
弁護士マッチングサービス 弁護士ドットコムなどに登録する場合は登録。
ホームページ作成 独自ドメイン取得 ホームページをつくるときは必要。無料のブログサービスをつかってブログ開設にする場合及びそもそもつくらない場合は不要。ただし、メアドを独自ドメインにしたい場合は、そのために取得してもOK。以下同じ。
レンタルサーバ 独自ドメインをとっておけば、レンタルサーバとHP作成用ソフトを一括でクラウド提供してくれるようなサービスもある。(例)Bindなど
HP作成用ソフト いろいろある。外注も可。なお、Wordpressでも、デザイン性の高いテーマにすれば、かなりホームページサイトに近いものを構築可能。
その他 業務用クレジットカード 個人用クレカとは絶対に分けておいた方がいい。
セキュリティサービス セコムやアルソックなど。

結び

他にもいろいろと便利なものがあるかもしれませんが、基本となる部分は大体こんな感じだと思います。また後日、ジャンルごとに詳しく書いていきます。

なお、参考になる書籍(開設本)としては、以下のようなものがありました(管理人的セレクト)。

✓ 日本弁護士連合会編『弁護士のための事務所開設・運営の手引き』(日本加除出版)
✓ 日本弁護士連合会若手法曹センター『即時・早期独立開業マニュアル』(日弁連HP)

そのほか、個別の法律事務所が出版している開設本もありますので、お好みのものがあれば試してみるのもいいかなと思います。

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