刑事弁護

箇条整理シリーズ-刑事弁護人の選任方法

実務や理論を箇条書きで整理する,「箇条整理」シリーズ。
今回は,刑事弁護人の選任方法について。

当番弁護で接見にいったときは,自分の立場(当番弁護士というもの)の説明をするほか,刑事弁護人を選任するにはどのような方法があるのかについて教示する。

そのときの,頭の中での選任方法の整理は,以下のとおり。

<刑事弁護人の選任方法>
①被疑者国選
②刑事扶助(日弁連委託援助業務のうちの刑事被疑者弁護援助)
③私選
ただし,②は私選の一種である(弁護人選任届が必要)。

結局は,国選か?私選か?なのだが,②の刑事扶助の位置づけがわかりにくいので,少し説明をする。

刑事扶助を考えるのは,被疑者国選がフォローしていないケースについてである。具体的には,以下のケースとなる。
ⅰ 被疑者国選の対象となっていない事件
→被疑者国選の対象事件(死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁固に当たる事件)よりも刑罰が軽い罪の事件で,被疑者が身体を拘束されている場合。
ⅱ 被疑者国選の対象事件であっても,逮捕段階(逮捕から勾留状が発せられるまでの間)の被疑者
→被疑者国選の選任時期は勾留決定後になるので,逮捕段階では(被疑者国選としては)弁護士費用は出ない。そこで,この期間も弁護士費用をもらって弁護活動をしようとする場合,刑事扶助の利用が検討されることになる。

刑事扶助も,身体を拘束された被疑者であることが前提なので,被疑者国選と同様,在宅事件について利用することはできない。

なお,刑事扶助の弁護士費用相当分は,交付が原則とされている(償還を求められない)。ただし,被援助者が支払えないとはいえないという状態となり,かつ,被援助者に負担させることが不当とはいえないときは,償還を求められることがある(利用者負担制度)。

各選任方法の要件の整理については,以下のリンクをご参照ください。

<被疑者国選の要件について>
箇条整理シリーズ-被疑者国選の要件

<刑事扶助(刑事被疑者弁護援助)の要件について>
箇条整理シリーズ-刑事扶助(刑事被疑者弁護援助)の要件

以上,箇条整理シリーズでした。

※箇条整理シリーズは,一般的な整理方法に沿うように心掛けておりますが,最終的には当ブログ管理人の理解による整理です。専門的・学術的な整理ではありませんし,万人共通の整理でもありませんので,ご注意ください。

  • この記事を書いた人

とある法律職@転職×法務×弁護士

法律を手に職にしたいと思って弁護士になったが、法律って面白いと割と本気で思っている人。経歴:イソ弁、複数社(3社)でのインハウスローヤー、独立開業など。自分の転職経験、会社法務や法律相談、独立開業の話などをアウトプットしています。

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